ペットが死んでしまったときのショックは大きいですが、それ以上に「家族の一員」として最後まできちんと見送りをしてあげたいという気持ちになりますよね?
でも家族の一員であってもペットなので、いつまでに何をどうすればよいのかわからないのも本音です。
もちろん「出来ることなら1日でも長くその姿を残しておきたい」という家族の想いもありますよね?
そこで今回はペットのお葬式や手続きに関することを、出来るだけわかりやすく説明していきます。
ペットの死後にやってあげられる事は!?
人とは違いペットですから「死んだらすぐにペット葬儀社に依頼をしなければいけない」ということはありません。
むしろペット葬儀社に依頼をしなくても家族の手でやってあげられることも多いので、出来ることであれば家族みんなの手でペットとの最後のお別れの準備をしてあげましょう。
・体を洗ってあげよう
ペットの種類や大きさにもよりますが、体を洗ってあげることは家族でもできます。
まず準備してほしいのはガーゼなど体に負担のかからない布とバスタオル、そしてドライヤーです。
温かいお湯でお風呂に入れてあげたいと思う気持ちもわかりますが、人間の体よりも小さなペットですから腐敗のスピードも速いです。
少しでも長くその姿をキレイな状態にしておくためにも、出来るだけ腐敗を避けるように水で体を洗います。
使う水は常温またはやや冷たい程度がおすすめです。
決してお湯は使わないでください。小さな体のペットの場合は水圧で体が傷つかないように、濡らしたタオルで体全体を拭いてあげる方法も良いです。
またイヌやネコの場合は、通常のシャンプーを使って体全体を洗ってあげるのもOKです。
その代わり体の向きを変える回数は極力減らします。
これもペットの体への負担を減らすポイントです。
身体が洗い終わったら、ドライヤーを使って毛を乾かします。
この時に温風はNGです。必ず冷風または送風で乾かしてください。
最後にいつものようにブラッシングしてあげて下さい。
・ラストウェアは体を締め付けないものならOK
ウェアをつけさせる時には、体を締め付けないものであれば問題はありません。
ただし体を締め付けるタイプのものは、ペットの体に負担となり場合によっては体液が出てくる原因になることがあります。
ですから体全体をふんわりと包み込むようなものにしましょう。
特にウェアがない場合は、体全体が包めるような柔らかいタオルや布などで体を包んであげると良いですよ。
・保冷材を使って体を冷やす
一日でも長くペットの姿をこの世に残したいのであれば、腐敗のスピードをできるだけ遅くさせることがポイントです。
ドライアイスは扱いが難しいので、保冷材を使うのがおすすめです。
その代わり保冷材を使う時も直接ペットの体に触れないようにします。
必ずガーゼやタオルに包んだうえで、臓器が集中している部分(お腹など)を中心に冷やすようにします。
保冷効果を高めるのであれば、出来るだけ密閉した箱の中に安置してあげるのが一番です。
小型のペットであれば、プラスチック製の保冷バッグに入れると良いです。
ただしふたを閉めてしまうと姿が見えなくなってしまいますので、その時にはふたの代わりにラップをかけます。
さらに中の冷気が漏れないように輪ゴムやテープなど保冷バッグとラップをしっかりと固定しましょう。
・最後の姿を写真に撮ってあげよう
辛いお別れになりますが、ペット葬儀社を依頼すればその姿を写真に撮ってあげることが出来なくなります。
ですから最後の姿をキチンと記録として残してあげましょう。
ちなみに家族全員と一緒に最後の写真を撮るのも問題ありません。
家族として最後の時間を過ごすことは何よりも大事なことなので、いつものように声をかけながら一緒に写真を撮るといいですよ。
ペットが死んだ後の手続きはあるの?
ペットが犬の場合は、市区町村役場に犬の死亡届を提出する必要があります。
これは亡くなったことが分かってから30日以内に提出する必要があります。
ちなみにこの手続きをしないと、犬の登録が役所の記録に残ったままになってしまいます。
狂犬病予防注射などもこの記録をもとに行いますので、死亡届を提出しないと死亡した後もその通知が届きます。
ペットのお葬式はいつまでに済ませるのがいい?
家族とはいえペットは人とは違いますので、「必ず火葬しなければいけない」ということはありませんし「いつまでにお葬式をしなければいけない」という決まりもありません。
ただしきれいなままの状態でいつまでも置いておくということはできません。
そこで一つの目安として2つのケースを紹介します。
・亡くなってから1日は家で一緒に過ごす
亡くなってからすぐにペット葬儀社に依頼をするのはあまりにも寂しすぎますよね?
かといって元気だったころのように自宅で一人きりにさせるのもかわいそうです。
もちろん仕事などもありますので、せめて1日だけでもゆっくりと家で過ごしてはいかがですか?
最後に自宅でゆっくりと過ごせた記憶があれば、お葬式が終わった後も幾分気持ちが落ち着くはずです。
・すぐにペット葬儀社に依頼する
出来るだけきれいな顔のままで最後まで見送りたいというのであれば、ペット専門の葬儀社に依頼をするのがおすすめです。
ペット専門ですのでペットの種類や大きさに遭った適切な保冷方法でお葬式当日まできちんと預かってくれます。
また大型犬の場合は棺の大きさも十分な大きさのものが必要になります。
保冷効果を高めるには一刻も早く密閉した空間に安置することが大切なので、ペットの体に合った棺に早めに収めてあげることも大事なポイントです。
さらにペット専門の葬儀社であれば遺体の管理も徹底していますので、亡くなってからお葬式当日まで日が開いてしまった場合でもキレイな姿のままで保管してくれます。
火葬したらすぐにお墓に安置しないといけないの?
ペット専門の葬儀社の場合、火葬をしたら専用の納骨堂や合祀墓に納骨してくれるサービスもあります。ただここでも考え方は2パターンあります。
・区切りをつけるために火葬当日に納骨をする
火葬をする前まではまだ姿が見えていますので、家族としても心のどこかで「まだ会える」という気持ちがあります。
でも火葬が終わった後の遺骨は、専用の小さな骨壺に納められて戻ってきます。
骨になってしまったペットの姿を見るのは、やはり精神的にも辛いものです。
そのため気持ちの整理を早くつけたいのであれば、火葬当日に納骨までしてあげるのが一番です。
・気持ちの整理がつくまでは自宅で安置する
人間のお葬式でも、火葬が終わってしばらくは遺骨を自宅に安置するのが一般的です。
もちろん火葬された後ですからその姿を見ることはできません。
でも遺骨となってもそこにはきちんと魂が残っていますので、気持ちの整理がつくまでの間自宅に安置しておくという方法もあります。
また遺骨の一部をペンダントやブレスレットに変えるペット専用の手元供養アクセサリーもあります。
アクセサリーにしておけば、いつでもペットと一緒にいることが出来ます。
種類も様々なものがあり遺骨の一部を専用の収納容器に納めるタイプもあれば、遺骨の一部を使ってメモリアルジュエリーを作りそれをアクセサリーとして身に着けるという方法もあります。
まとめ
ペットといっても大事な家族です。
その家族の最後をどのように見送るのかは、飼い主であり家族であるあなた次第です。
でもペットであるからこそ飼い主であるあなたが出来ることはあります。
限られた時間の中でのお別れですが少しでもペットと過ごす時間をとることが出来れば、お別れをした後も「家族できちんと見送ることが出来た」という想いが悲しみを和らげてくれる大切な記憶となります。