大切なペットの死を体験した人の中には、ペットの遺骨をどうすればよいのか悩んでいる人もいます。
最近の管理型墓園では、たとえ個人で買ったお墓であっても「ペットの納骨はNG」ということもあります。
そうなると家族の一員であるペットの遺骨だけが別の場所になってしまうということになります。
これは家族として暮らしてきた時間を考えるととても悲しいことですよね?
どうしてもペットの遺骨を近い場所で収めたい時にはどのような方法があるのでしょうか?
今回はペットの遺骨で悩んでいるあなたの悩みを解消するヒントを一つずつ紹介していきます。
ペットの納骨は個人で購入したお墓でもNGの場合がある
個人でお墓を購入した場合、お墓の中に納骨する遺骨は家族の自由だと考える人が多いですよね?
確かにこれは一理あります。
でもあなたがいう「個人のお墓」といっても、管理者によって「ペットの納骨はNG」というケースがあります。
・お寺が管理するお墓は意外と難しい
お寺が管理するお墓は、原則として管理するお寺がお葬式でも呼ばれます。
ですからお墓に入っているご先祖様には、管理するお寺がつけた戒名があります。
ところがペットの場合、お葬式でお坊さんを手配するという方が珍しいです。
こうなるとお寺さんの中には「お葬式で読経供養をしてもいないのに…」という意見も出てきます。
もちろんお寺にある個人のお墓であっても、お寺がOKをしてくれるのであれば何の問題もありません。
でも管理者であるお寺さんがNOといえば、たとえ個人で購入したお墓であってもペットの納骨が出来ません。
・合祀墓の場合はほとんどがNG
合祀墓といっても色々なタイプがあります。
一般的な合祀墓は墓石(または慰霊碑)の近くに遺骨を合祀するスペースがあります。
合祀される故人の名前が墓石などに刻銘されることはなく、あくまでも手を合わせる対象として墓石または慰霊碑が設置されています。
ただ最近では「樹木葬」なども合祀墓の一種として考えられます。
これは墓石や慰霊碑の代わりに樹を植えるタイプです。
合祀される遺骨は土に埋葬されますので、いずれ元の土に戻ります。
そのためそこに植えられた樹は亡くなった人の魂の象徴となります。
いずれにしても合祀墓は血縁関係など関係なく、管理者と契約を交わせば合祀してもらえます。
ただそこに合祀される本人や遺族には、いろいろな価値観を持っている人がいます。
もちろん「命はみな同じなのだから、人でもペットでも一緒にお墓に入っても構わないのでは?」という人もいます。
ただ日本人は遺骨に対して特別な感情を持っています。
そのため「大事な人の遺骨がペットと同じ場所なんて嫌だわ」という人もいます。
だからこそここでは「合祀」という点が問題になります。
皆が一緒に埋葬されるお墓を合祀墓というのですから、そこに納められた人の遺族がみな納得できる形で運営することが管理者には求められます。
そのため一般的な合祀墓では「ペットの遺骨はお断り」となります。
・管理型墓園の場合も注意が必要
宗教宗派にこだわらずお墓を建てることが出来るのが管理型墓園です。
管理型墓園の場合は、いろいろなケースがあります。
まず「個人のお墓であればペットの納骨もOK」というケースです。
この場合は家族が希望すれば問題なく納骨することが出来ます。
次が「事情はどうあれペットの納骨はNG」というケースです。
これはほかの購入者への配慮が大きな理由となります。
例えばあなたのお墓の隣に、ペットだったというヘビの遺骨が納められると聞いたらどうでしょうか?
素直に「ペットとして飼われていたからいいのでは?」と思う人もいるでしょうが、「ペットとはいえヘビでしょ?」と拒絶する人もいるはずです。
でもペットの種類は多種多様です。
犬や猫だけがペットとして飼われているわけではありません。
ですからペットの納骨をOKとした場合は、ペットの種類にかかわらずすべてを受け入れていかなければならなくなります。
これは管理する側としてのリスクが高くなることはわかりますよね?
このように逆の立場から考えてみると、ペットの納骨がNGとされる理由の意味もイメージが出来てくるはずです。
ちなみにペットと人が同じお墓に入るのはNGでも、同じ敷地内にペット専用のお墓がある霊園もあります。
この場合、同じ墓の中に入ることは出来なくてもお墓の敷地は同じ場所にあります。
ですから考えようによっては「同じ墓に入る」と言えます。
個人のお墓にペットを納骨できない時の方法は?
・ペット専用の納骨堂を利用する
ペット葬儀社の多くがペット専用の納骨堂を持っています。
ここに遺骨や写真などを安置するのが比較的一般的です。
・遺骨の一部以外はペット専用の合祀墓に納骨する
ペットの遺骨といっても意外と大きいものです。
もちろんペットですから「いつまでに納骨しなければいけない」という決まりはありません。
自宅にそのまま遺骨を安置していたとしても基本的に問題はありません。
でも将来のことを考えれば、きちんとした場所に遺骨を納骨する方が安心です。
この場合は遺骨の一部を残し、ペット専用の合祀墓に納骨します。
手元に残しておいた遺骨は「手元供養」にします。
最近ではペット専用の手元供養グッズも多数ありますので、こうしたものを利用するのも一つの方法です。
ペットを亡くした人に今人気があるメモリアルジュエリー
ペットを亡くした人の多くはペットロスに陥ります。
ペットロスは体験した人でなければ分からない辛さがあります。
ほとんどの人がペットが亡くなるまで自宅で最後の時間を過ごしていますので、介護はもちろん家族がします。
ただ介護をするということは、少しずつお別れの時間が近づいていることも肌で感じることになります。
さらにその時を迎える時も、家族が立ち会うことになります。
これは非常につらい体験です。
さらにペットが亡くなればそのお葬式も家族が行わなければいけません。
最近ではペット専門の葬儀社も登場しましたが、かつては「庭に穴を掘って埋める」という方法が一般的でした。
さすがに最近はペットの遺体を埋めるための場所がないなどの理由もあって火葬をするケースが多いのですが、火葬をすれば必ず手元に遺骨が戻ってきます。
でも飼い主である家族にとって、亡くなることよりもお葬式をすることよりも「火葬された遺骨が戻ってきた瞬間」が一番つらいのです。
ペットの葬儀社に連れて行くまでは顔も見れますし体もさわることが出来ます。
ところが葬儀スタッフに遺体を引き渡し、次に手元に帰ってきたときには全く違った形になっています。
しかも姿だけでなく、手に感じたあの重さも全く変わりますし、何よりも小さな骨壺に納められているということをするだけで心が苦しくなってしまいます。
そんな人に今人気なのが「メモリアルジュエリー」です。
メモリアルジュエリーにも様々なタイプがあります。
ペンダントタイプもあればブレスレットやキーホルダータイプもあります。
また遺骨そのものをジュエリーに加工するタイプのメモリアルジュエリーもあります。
いずれにしてもメモリアルジュエリーは「いつでも身に着けることが出来る」という点が大きなポイントです。
たとえばワンちゃんが天国に行ってしまった場合、大好きだったお散歩を一緒に楽しむことは2度とできません。
でもメモリアルジュエリーを身に着けていれば、一緒にお散歩をすることもできます。
また元気だったころは仕事中常にお留守番をしていたペットも、メモリアルジュエリーにすれば一日中一緒にいることが出来ます。
形は変わってしまいましたが、それまで以上に存在感を身近に感じることもできます。
アトリエT 楽天市場店には色々なメモリアルジュエリーが揃ってますよ。
まとめ
ペットも家族の一員ですが、すべての人が同じように考えるというわけではありません。
そのため、個人でお墓をもっていたとしても、ペットの遺骨を人と同じお墓に納骨することが出来ないこともあります。
ただし最近はペットを飼っている世帯が増えていることもあって、かつてほど個人のお墓への納骨に対して厳しい意見を持つ人は少なくなっています。
世論が味方すれば、それに従った方がお墓の管理者の得になりますので、こうした意見が強い地域ではお寺でも管理型墓園でも「ペット納骨OK」が多いです。
いずれにしてもペットは「飼い主にとっては家族」ですが「他人にとっては家畜」です。
その点は、悲しいことかもしれませんが事実として理解しておきましょう。
また個人のお墓であったとしても自己判断で勝手に納骨するのではなく、きちんとお墓の管理者に相談するようにしてくださいね。