新盆とはどう言う意味があるの!?
初めて新盆に参加する場合に知っておきたい、服装のマナーや注意点は!?
香典を渡す際の金額の相場、新盆で使われる白提灯についてもわかりやすく解説していきます。
新盆とは!?服装や香典の金額相場も知っておこう!
新盆は、亡くなってから初めて迎えるお盆のことを言います。
日本では8月13日から16日(地域によっては新暦の7月13日から7月16日)を「お盆」といい、ご先祖様の供養のための行事が行われます。
ところがお盆には「通常のお盆」と「1回きりのお盆」の2種類があり、「1回きりのお盆」は通常のお盆よりも重要とされています。
「1回きりのお盆」は「新盆(にいぼん・あらぼん)」と呼ばれ、亡くなってから初めて迎えるお盆のことを言います。
つまり新盆は「初めてのお盆」であり「2度目のないお盆」とも言えます。
新盆は地域によっては「新盆」と書き「はつぼん」「ういぼん」と呼ぶこともあります。
これは地域による表現の違いなだけで、実際に行われる行事の中身や意味としての違いはありません。
・新盆にはどんなことをするの?
新盆は「特別なお盆」と言われているため、通常のお盆行事とは少し様子が違うというのが一般的です。
もちろんお供え物の仕方も、通常のお盆とは少し違います。
新盆供養は、8月14~15日の間に行われるのが多いです。
この日には遺族・親族まだは親しい友人などが集まります。
そしてお寺の僧侶による読経供養の後、参加者全員で焼香をします。
さらにお寺の僧侶を招いた供養が終わると、そろってお墓参りに出かけます。
・新盆に参加するときの服装のマナーとは?
新盆は「故人の冥福を祈る」というよりも「故人の魂を迎える・送る」という意味のほうが強い行事です。
ですから喪服を着ないという地域のほうが多いです。
ただしラフな普段着で参加をするというのはマナー違反です。
・新盆に参加するときの男性の服装(参考例)
喪服着用を求められていない場合は「平服」で参加するのがマナーです。
スーツは無地のスーツを選びます。
色はブラックでも構いませんが、グレーやネイビー、紺色でもOKです。
シャツは無地の白いワイシャツを選びます。新盆の際は半そでシャツでも構いません。
ネクタイは控えめな色・柄を選びます。光沢のあるものは避けたほうがよいでしょう。
足元は「黒の靴下」「黒の革靴」を選びます。
・男性の服装の注意点
喪服でなくても問題はありませんが、アクセサリーとみなされるタイピンや金具のついた革靴などはマナー違反となります。
・新盆に参加するときの女性の服装(参考例)
喪服着用を求められていない場合は「平服」で参加するのがマナーです。
肌の露出を避けたジャケットを選び、色は黒またはグレーなど控えめなものを選びます。
ワンピースでも問題ありませんが、襟元が詰まっているデザインを選ぶようにします。
半そでシャツを着用しても構いませんが、この場合は上下ともにブラックであるほうが望ましいです。
ストッキングは黒または肌色のものを選びます。
タイツや素足はマナー違反です。
靴は光沢のない黒いパンプスを選びます。
・女性の服装の注意点
化粧は控えめにし、派手な色の口紅やマニキュアはNGです。
アクセサリーはパールネックレスやイヤリング(またはピアス)であれば問題ありませんが、つけ方に決まりもあるので判断が難しい時には「身に着けない」が一番です。
・参加するときにはお金も準備が必要
新盆参りをするときには、参加者はお金を準備するのがマナーです。
仏教式の場合は「御仏前」と表書きされたのし袋を使います。
金額については故人との付き合いによっても変わってきますが、近い親族の場合3000~5000円が相場です。
また御仏前とは別に菓子折りをお供え物として準備するのもよいです。
この場合の菓子折りの相場は2000~3000円です。
ちなみにのし袋の表書きには「御仏前」「御佛前」「御供物料」のいずれかであればよいです。
新盆で使われる白提灯にはいろいろな意味がある
盆飾りといえば玄関先につるしておく提灯がありますよね?
こちらは昔から「ご先祖様に対する迎え火・送り火」という意味があります。
また仏壇のわきに飾られる盆提灯には、ご先祖様に対する感謝の気持ちを表すための供物という意味もあります。
ところが新盆の場合には、通常お盆で使う盆提灯は使わず白木で作られた「白提灯」を使います。
白提灯を使うのは新盆に限られていて、一般的に亡くなった人の家族または親族が準備します。
それにしてもなぜ新盆に限って白提灯を使うのか、不思議に思うことはありませんか?
実はその由来には様々なものがあります。代表的なものを挙げてみます。
・清浄無垢を表現
新盆を迎えた魂は、まだこの世を離れてから間もない若い霊です。
そのためその魂が清らかで無垢な状態であるということを示すために、絵柄のない白提灯を使うのだといわれています。
・提灯に経文を書くため
白提灯には、一般的に家名や家紋を書き入れたものを使います。
ただ地域によっては家名だけでなく亡くなった人の供養のための経文を書き入れることがあります。
そのため「ありがたい経文を書き入れる提灯だから白提灯とする」とも言われています。
ちなみに地域によっては経文だけでなく、亡くなった人の戒名を書き入れることもあります。
新盆に参加しないというのはマナー違反?
「新盆に行く・行かない」の判断は、「招待された・招待されていない」で決めるというのが正しいです。
もともと新盆は通常のお盆行事とは違い「特別な供養をする日」でもあります。
お寺の読経供養や墓参りの後には精進料理などをふるまわれることもあります。
ですから通常は遺族から招待状が届きます。
・招待状が届いた場合はどうするべき?
新盆の招待状が届いた場合は、できるだけ参加するのがよいです。
もちろん近い親族の場合は招待状のような仰々しいものではなく、電話などで時間や場所を知らせてくることもあります。
この場合も招待状をいただいた場合と同じく、できるだけ参加することが望ましいです。
ただし事情があって参加することができないということもありますよね?
その場合は遺族に対して参加できない理由を伝え、欠席する代わりに花や菓子折りを送るようにすると丁寧な印象になります。
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・招待されていない場合
新盆はあくまでも特別な供養です。
一緒にその場で供養をしたいという気持ちがあったとしても、やはり招待されていないのにその場に出席するのはマナー違反です。
ただしあなたの想いを形にして遺族・親族に伝える方法はあります。
それがお供え物の花です。
中でも最近人気なのが、場所を取らず花の世話をする必要もないブリザードフラワーのアレンジメントです。
仏壇においても邪魔にならないコンパクトなものが多いので、受け取る側にもそれほど負担になりません。
・遠い親戚でも参加すべき?
新盆も冠婚葬祭の一種です。
日頃ほとんど付き合いのない親戚であったとしても、招待されているのであれば参加するのがマナーです。
基本的にお葬式とは違い、難しい作法などはほとんどありません。
お手伝いが必要になる場面もそれほど多くはないので、「将来の親戚づきあいを考えて参加する」が一番です。
まとめ
新盆のお墓参りは、新盆供養とセットで行われることが多いです。
新盆供養に行くのであれば、必然的にお墓参りにも一緒に出掛けることになります。
また冠婚葬祭の一種になりますので、親族の場合はできるだけ参加するようにしたほうがよいでしょう。