お葬式での喪主の挨拶のポイントは!?挨拶を代読してもらうのはあり!?

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お葬式には様々な人が参加します。

わざわざ式場まで足を運んでくださった方々に対して、葬儀施工の責任者として喪主の挨拶が必要になる場面があります。

でも喪主の挨拶といわれても、喪主を何度も務めたことがある人などいないはずです。

しかもほとんどの人が「初めての経験」です。

ですから「どんな言葉で挨拶をすればいいのか?」とか「あがり症で人前に出るのが苦手で不安」とかいろいろ困ったことはあるはずです。

ではお葬式のマナーとして「喪主の挨拶の基本」とはどんなものなのでしょうか?

もしも人前に出て話をするのが苦手・できない場合には、あいさつ文の代読を頼むことはできるのでしょうか?

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お葬式での喪主の挨拶のポイントはたった2つしかない

葬儀社が準備している挨拶の例文を見ると難しい漢字や言葉遣いがずらりと並んでいます。

初めてであれば、目を通しただけで一度も間違えずに読み切ることはできないはずです。

それもそのはずです。

司会のプロとしてお葬式の現場にいる私ですら、見習として初めて例文を見たときには漢字の読み方がわからず最後まで読み切ることが出来ませんでした。

 

しかも普段は使わない難しい言葉遣いが並んでいるので、区切るタイミングもわからず言葉の意味が伝わらない発音で呼んでしまい先輩に怒られたものです。

そんな私が思うのは「喪主の挨拶はたった2つだけ」ということです。

表現の仕方はどうであれ、この2つをきちんと伝えることが出来れば問題ないのです。

 

・「来てくれてありがとう」の感謝の言葉

どんな挨拶文でも冒頭には「本日はお忙しいところ○○のためにご会葬下さり誠にありがとうございます」という言葉が入ります。

つまりこれは絶対に外すことが出来ない「基本の言葉」というわけです。

 

お葬式は予め日程が決まっているということはありません。

著名人のお葬式のような場合でも「密葬」といっていわゆる「家族だけでのお別れのお葬式」を済ませた後、準備のための時間を作り参加してほしい方への連絡をします。

このように大掛かりな準備が必要なお葬式のことを「本葬」と言います。

 

ただし「密葬」は一般的なお葬式とは違います。規模が大きなお葬式だからこそ、足を運んでくださる方々に失礼のないよう細かな部分まで準備・手配が必要になります。

でも遺体は時間と共に管理が難しくなります。

ですからあらかじめ家族だけで遺体の火葬までを行う「密葬」を済ませるのです。

 

つまり規模・スタイルの違いはあっても、お葬式の日程をあらかじめ決めておくということはできないのです。

それは「いつ死が訪れるか予想できない」ということと関係します。

このように急に日程が決まるお葬式にもかかわらずお葬式の会葬者は、スケジュールを調整し正装(喪服)を着てわざわざ式場にやってきてくれるのです。

だからこそ「来てくださってありがとうございます」という感謝の言葉を冒頭に持ってくる必要があります。

 

・「今後とも変わらぬお付き合いをしてください」のお願いの言葉

挨拶の例文にはどれも「今後とも故人同様のご指導ご鞭撻(べんたつ)を賜りますようお願い申し上げます」という言葉が最後に入ります。

これも絶対に外すことが出来ない「基本の言葉」になります。

 

お葬式にはいろいろな人が参加します。遺族・親族はもちろんですが、一般の会葬者も参加します。

一般の会葬者の中には故人の友人や知人もいますし、ビジネス上でお付き合いのあった人もいるでしょう。

一般会葬者といっても家族ぐるみのお付き合いをしている人であれば、喪主や遺族も認識できるでしょう。

でもいくら家族であっても故人の交友関係をすべて知っているということはほとんどありません。

ですから喪主や遺族が知らない人もお葬式には参加しています。

 

でも家族が付き合いのない会葬者の場合は、つながりとなった人(故人)がいなくなれば当然お付き合いもなくなります。

ただしお葬式は「縁が切れる場」ではありません。故人を通して新たな縁を作るのもお葬式です。

つまりお葬式になって初めて家族が知った相手であっても、「お葬式を縁として故人の代わりに私たちとも同じようなお付き合いをしてください」とお願いするのが2つ目の基本の言葉の意味にあります。

 

・冒頭と文末に基本の言葉を入れれば挨拶文は完成する

難しい言葉を並べているだけのように思われがちですが、喪主の挨拶文は冒頭に「感謝の言葉」文末に「お願いの言葉」を置くのが基本です。

それ以外の文中についてはオリジナルの文章を入れても構いませんし、極端な言い方をすれば基本の言葉以外はなくても良いのです。

 

ただしどんなに短い挨拶文であっても、2つの基本の言葉を外すことはできません。

そして挨拶の最後に「本日は誠にありがとうございました」というお礼の言葉と最敬礼(もっとも深いお辞儀)をすることも外せません。

ですから必要最低限の言葉だけであいさつ文を作るとこうなります。

 

「本日はお忙しいところ故人のためにご会葬下さり誠にありがとうございます。

今後は残されました遺族一同にも、故人同様のご指導ご鞭撻を賜りますようよろしくお願いいたします。

本日はご会葬誠にありがとうございました。」

 

たったこれだけの文章ですが喪主の挨拶として絶対に外すことが出来ない2つの言葉はきちんと入っていますし、文末にはお礼の挨拶も入っています。

つまりこれをベースにして考えればお葬式での喪主の挨拶文はをオリジナルで作ることは簡単なのです。

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喪主の挨拶でオリジナリティを出すポイントは!?

さすがに1章で紹介した「最も短い挨拶文」ではなんだか味気ないと思う人も多いはずです。

そこでオリジナルの文章を作るときには「文中」がポイントになります。

文中に入れる内容には決まりがありません。

冒頭と文末には定型文がありますが、文中は挨拶をする人次第です。

そして文中の内容こそが本来会葬者が聞きたい話なのです。

 

会葬者が知りたいのは「家族とはどんな風に過ごしていったのか」「プライベートなときにはどんな人だったのか」「晩年はどんな様子だったのか」「最期の時はどんなふうに迎えたのか」などです。

ですから「夫はとても子煩悩な人で、毎日遅くまで仕事をしているのに休みの日に日には必ず子供を連れて一緒に遊んでくれました」というエピソードを入れると、仕事一筋に見えた故人の家庭での様子をうかがい知ることが出来ます。

 

また「病気一つしたことのない父でしたが、昨年春に病に倒れてからは入退院を繰り返し、○月〇日、家族の見守る中で○○歳の人生に幕を閉じました」というエピソードを加えると、病気のことを知らなかった会葬者も晩年の様子の一部を知ることが出来るようになります。

このように故人の人柄やエピソード、晩年の様子などを文中に加えるだけで聞く人の心に響くオリジナルの挨拶文が出来ます。

お葬式での喪主の挨拶文は代読でもOK

どうしても人前で挨拶をするのが苦手な場合は、あいさつ文を代読してもらうこともできます。

お葬式の司会者にあらかじめ準備しておいた挨拶文を代読してもらうこともできますし、思い切って息子や孫に喪主代理として挨拶をしてもらうこともできます。

 

本当に大事なことは「喪主としての務めを果たすこと」ではなく「喪主として大事な人のお葬式をきちんと見届けること」にあります。

挨拶文を作るために亡くなった人のそばからずっと離れているくらいならば、そんなものは誰かにお願いしてしまえばよいのです。

 

故人と最も近い関係にあるからこそ「喪主」を務めなければいけません。

そしてそんな立場のあなたでなければできないことは「大切な人の最期をきちんと見る」ということです。

これはお葬式が終わった後のあなたの心のケアにも関係してきます。

それにあなたが必死になって見届けようとする姿は、喪主として立派に挨拶をするよりもはるかに参加者の心に響きます。

それこそが本当の喪主の姿なのだと思いますよ。

まとめ

お葬式での喪主の挨拶は、喪主でなければ務まらないということではありません。

また難しい言葉を並べて挨拶すれば、「立派な挨拶だった」と評価されるわけでもありません。

葬儀社が用意している挨拶の例文はこれまで何度となく会葬者は耳にしています。

そんな聞きなれた言葉よりも、あなたの言葉で感謝の気持ちを伝える方がよっぽど心に残ります。

ですから難しく考えず、あなたの言葉であなたらしくお礼のあいさつをすればよいのですよ。

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