夫の実家の仏壇と夫の仏壇を1つにまとめる方法や注意点は!?

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夫と死別したことで、新たに夫用の仏壇を購入したという人は意外と多いです。

でも夫が亡くなったことで夫が引き継ぐはずだった夫の実家の仏壇も、嫁であるあなたが引き継ぐことになった場合はどうでしょう?

十分な広さがある持ち家であれば問題はないかもしれませんが、マンションなどの場合は仏壇が2つあることで部屋が1室つぶれてしまうこともあります。

こんなときには2つある仏壇を1つにまとめる方法があります。

ただしまとめる時には注意点もありますので、今回はその点も含めてわかりやすく紹介していきますね。

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2つの仏壇を1つにまとめることはできる

夫のための仏壇と夫の実家の仏壇を1つにまとめることはできます。

基本的に仏壇というのは位牌を安置するための場所ですので、言いかえれば「家具」と同じです。

ただしあくまでも「仏壇」ですので、ただの家具とは違うこともあります。

 

・仏壇を購入しただけであれば特に問題はない

夫の位牌を置くために仏壇を新しく購入しただけであれば、正直言ってこの時点では「仏壇」ではありません。

あくまでも位牌を置くための家具であり、あなたが「仏壇」と呼んでいるだけにすぎません。

 

もともと仏壇というのは仏教における祭祀道具です。

ですから仏壇として使うためには、ただの家具でしかない仏壇に魂を入れる供養が行われます。

これを「開眼供養」または「魂入れ」といいます。

 

この供養が行われた仏壇には魂が入っていますので、ただの家具ではなく「仏壇」となります。

ですからあなたが購入した仏壇にまだ開眼供養をしていないのであれば、「ただの家具に位牌を治めていただけ」となるので特に問題はありません。

 

・宗派が違う場合は問題がある

仏壇は仏教の祭祀道具ですから、仏壇に準備すべき道具や飾りなども宗派によって決まりがあります。

さらに言えば位牌も宗派によって違います。位牌そのものの形というよりは、位牌に込められている戒名(法名ともいいます)の方が問題です。

 

「仏教の宗派の違いがあるから問題がある」と説明するとちょっとわかりにくいかもしれません。

では仏教の宗派の一つひとつが「国」だったと仮定しましょう。

国が違うという言ことは、その国で生活している人の文化も考え方も違ってきます。

例えば日本とアメリカを例に挙げると、明らかにいろいろなことが違ってきますよね?

でも同じアジア圏となると、違う部分もありますが似ていることもあります。

つまり仏教の宗派は「日本とその他のアジア圏諸国」と考えてみるとイメージに近いのです。

 

アジア圏であれば考え方も生活スタイルもよく似ています。

ただし中には全く違っていることもあります。

特に言葉や名前の付け方は全く違います。

仏教の宗派における戒名や仏壇の形もこれと同じです。

 

言語も名前を付けるルールも違いますので、宗派が違えば供養してもらう時のお経も違いますし戒名のつけ方のルールも違います。

だから宗派が異なる場合には、同じ宗派の仏壇を1つにまとめる時よりもさらに面倒なことが増えるのです。

 

・仏壇や位牌を処分するにもちゃんとした供養が必要

仏壇や位牌を正しく使えるようにするには「開眼供養」が必要といいましたよね?

この供養をして初めて魂を持った仏具となるので、仏壇・位牌として使うことが出来るようになります。

 

ところがこれらを処分するとなると、家具を処分するようにはいきません。

魂が入ったままの仏壇や位牌は宗教上では「家具」ではありません。

もちろん宗教と関係なくそのものを見るとすれば、仏壇は「ただの大きな家具」ですし位牌は「漆が塗られた木の札」です。

 

でもここには魂が入っているのでただの家具ではなく「仏壇」となりますし、漆が塗られただけのただの木の札も「位牌」として存在します。

そこでこれを処分するには仏壇や位牌に入っている魂を抜かなければいけません。

これを「閉眼供養」または「魂抜き」言います。

魂が抜かれた後の仏壇・位牌は、見た目通りただの家具と木の札です。ですから何も心配せずにそのまま処分することが出来ます。

 

・実は移動をする時にも魂抜きは必要

夫の実家にある仏壇をあなたの自宅に移動させるときにも、実は「魂抜き」の供養が必要です。

なにしろ長い間夫の実家で祀られていた仏壇なのですから、そこにはたくさんのご先祖様の魂が納められています。

物理的に考えれば「ただの仏壇の移動」なのですが、魂にも重さがあり意思があると考えている仏教では仏壇を移動する時にはいったんその仏壇から魂を抜かなければいけません。

 

もちろんこれは仏教の考えを元に説明しているので、そういったことを一切気にしないというのであれば特に問題はありません。

でももしも移動をした後に思わぬ出来事に出会ってしまった場合、「あの時にきちんと仏壇の供養をしていなかったからなのかしら?」と思うはずです。

つまり宗教のことを特に気にしていないにしても、将来何かあった時に心の不安となる原因を作らないためのおまじないと考えるといいかもしれません。

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仏壇は2つより1つにまとめた方が得をする

「1つにまとめるだけでもめんどうな供養をお願いしなければいけないのなら、いっそのこと多少部屋が狭くなるのはガマンして2つのままにしようかしら?」という気になるかもしれません。

確かにその方が、年忌法要などがあった時に廻りからいろいろと文句を言われずに済みます。

でも2つあるがゆえに面倒なこともたくさんあります。

 

・仏壇の掃除は常に2つ分

仏壇の掃除をするタイミングは基本的に同じです。

盆や正月などにはお坊さんや親族を呼んで読経供養をしますので、1つの仏壇を掃除するだけでも大変な作業です。

これをそのたびに2つ分やらなければいけないのですから面倒になります。

 

・仏壇のお供え物も2つ分

仏壇が2つあるのですから、お供え物もそれぞれの仏壇にお供えします。

もちろん盆・正月にはそれぞれの仏壇にきちんとお供え物をしなければいけません。

お供え物の準備にかかる費用も2倍になります。

 

・お布施も2枚

僧侶を呼んで読経供養をするにしても、仏壇が2つあればお布施も2倍になります。

ましてそれぞれの仏壇の宗派が違う場合は、それぞれの宗派のお坊さんを手配しなければいけません。

夫の実家の仏壇は檀那寺に預けるという方法もある

死別した夫が実家の仏壇の継承者であったとはいえ、すでに夫と婚姻関係が終了しているあなたが夫の実家の仏壇を引き継がなければいけないというきまりはありません。

ただやはり昔ながらの慣習などからやむなく引き継ぐという人は多いです。

 

でも引き継いだとしても、あなたが元気なうちは良いのです。

もしもあなたが仏壇の面倒を見ることができなくなったら今度は誰が夫の実家の仏壇を見るのでしょうか?

もしもあなたと夫の間に子どもがいなければ、あなたは自分が生きているうちに夫の仏壇だけでなく夫の実家の仏壇の整理まで済ませておかなければいけません。

 

このようなことを避けたいのであれば、むやみに夫の実家の仏壇を引き受けるのではなく夫のきょうだいに相談してみるのも一つの方法です。

もしも死別した夫以外にきょうだいがいない場合は、夫の両親と相談し実家の仏壇を檀那寺に預けるという方法もあります。

もちろんこの場合預けるのは位牌だけとなりますし、位牌は永代供養として預けることになります。

まとめ

夫の仏壇と夫の実家の仏壇を1つにまとめることはできます。

もちろん注意しなければいけないこともありますが、そのポイントさえ分かっていればそれほど大変なことではありません。

 

ただし仏壇や位牌の処分となると、あなたや夫の両親だけの意見ではトラブルのもとになります。

あくまでも祭祀道具になるので親族の意見も確認しなければいけません。

でもあくまでもあなたにとって大切なことは「作法の在り方」よりも「これからの供養の仕方」の方です。

あなたが仏壇を引き継ぐと決めたのですから、あなたにとって供養がしやすい方法を周囲に納得してもらうということが無理なく仏壇を守る大事なポイントだと思いますよ。

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