フォーマルバッグとして革製の物をお葬式の時に使っても大丈夫!?

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フォーマルバッグは、慶事用と弔事用でマナーが違います。

ブラックフォーマルというと弔事用となるので、お葬式や通夜のほかにもブラックフォーマルがマナーとされる子供の卒業式などでも使うことが出来ます。

ところが結婚式のような慶事用の場合は、お葬式を連想させるようなバッグはNGとなります。

でもフォーマルバッグはカジュアルバッグとは違い、新たに買うとなるとある程度の出費は覚悟しなければいけません。

しかもそれぞれのフォーマルバッグにマナーがありますので、出来ることであれば慶弔両用タイプのものを1点持っている方が何かとお得です。

ただし問題はバッグの素材です。

特に「革バッグ」は注意が必要です。

そこで今回はフォーマルバッグの基本的なマナーを葬儀社スタッフが解説!

「革製品でもOKなのか?」「慶弔両用タイプのフォーマルバッグの基本は?」などあなたのバッグに関する疑問を一つずつ解決していきましょう!

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フォーマルバッグとして革製の物はお葬式ではNG

バッグの素材には様々なものがあります。

バッグの種類によっても使われる素材は異なりますが、「高級感がある素材」といえばやはり革製品のイメージが強いはずです。

高級感があるバッグであれば「フォーマルシーンでオールマイティーに使うことが出来る」というイメージもあるかもしれません。

ところがこれは違います。

 

・お葬式では「殺生」を連想させる革のバッグはNG

お葬式ではどんなに高級であっても革製のバッグはマナー違反になります。

その理由は「殺生を連想させるから」です。

革製品は動物の皮が素材に使われます。

使われる動物には様々なものがありますが、「皮を採る」ということは動物の命をいただくということになります。

言い換えればそれは「動物の死がある」ということです。

 

お葬式は「人の死」を悼むためのセレモニーです。

日本はもともと神道の国でしたので、「死」は忌むべき存在として考えられてきました。

特に日本の神様は死の穢れを非常に嫌がります。

そのため人々は神様を怒らせないように死の穢れを払うために様々なことを行いました。

それがいつしか日本のお葬式の風習となり、現在でも「お葬式のマナー」として受け継がれています。

 

このように日本のお葬式には古くからの慣習やしきたりが今でも深く関係しています。

こうしたことも背景にあって、お葬式のフォーマルバッグには動物の皮を使った革製バッグはマナー違反となったわけです。

 

・革製品の素材は牛皮だけではない

革製品の素材の代表といえば牛皮ですが、バッグの素材として使われる動物は牛とは限りません。

ヒツジやヤギも素材になりますし、ヘビやワニなども革製品の素材の1つです。

よく「ヘビ革のバッグはマナー違反」という言葉は耳にしますが、本来の意味からいえば動物の皮を使った革製のバッグは全てマナー違反となります。

 

・動物を連想させる柄もNG

本来お葬式のバッグは黒い無地のバッグとなりますので、さすがに柄が入ったバッグを選ぶことはないと思います。

でもたまに見かけるのが「ワンポイントにスカーフをバッグにつけている人」です。

長く葬儀の現場で働いていますが、1度だけヒョウ柄のスカーフを黒のバッグに結んでお葬式にやってきた女性を見たことがあります。

 

さすがにこれは縁起が悪いので式場に入る前にその女性に声をかけたところ、「取り忘れていた!」ということだったのですぐに取り外して事なきを得ました。

でもあの時私が声をかけずにいれば、その女性はマナー違反であることに気が付かないまま式場に入り焼香をしたはずです。

 

どうやらこの女性は仕事の合間を見て焼香に訪れていたため、仕事用の黒いバッグで式場に来たようでした。

焼香が終わればすぐに仕事に戻るとのことだったので、仕事先でお葬式を連想されることのないようにと考え、アレンジとしてヒョウ柄のスカーフをバッグにつけていたようなのです。

 

ただもしもこれが「単なるミス」ではなくあえてつけているのだとしたら、これは間違いなくマナー違反です。

革製のバッグでなくても、動物を連想させる柄が付いたバッグは葬式ではNGです。

もちろんワンポイントとしてファーのチャームをバッグにつけるのもダメです。

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お葬式とその他のフォーマルとの違いは?

・弔事の場合

お葬式や通夜、法事の場合のフォーマルバッグは、「色は黒」「光沢がない」「素材は布素材」の3つが基本になります。

まず「色は黒」という点ですが、これは遺族・親族においては「喪に服す」という意味があります。

黒い色が濃いほど悲しみは深いといわれており、喪服に合わせるバッグとしてのランクも上になります。

 

次に「光沢がない」という点ですが、これは「光を反射させない」というお葬式の服装のマナーに通じます。

最後に紹介する「素材」とも関係してきますが、バッグの素材だけでなく留め具などの金具なども「光を反射する」という点から弔事ではマナー違反となります。

 

最後の「素材は布素材」という点ですが、これは「光沢がない」というお葬式の服装のマナーとも関係します。

日常生活の中でバッグに使われる素材として高級感があるのは革製品のバッグですが、これは弔事に関するマナーのうち2つに違反するためNGです。

 

革製品には革の種類や加工の方法によっても光沢感に違いがあります。

ただいずれにしても布製のバッグと比べれば明らかに光沢があります。

そのため「光沢があるからマナー違反になる」と言えます。

 

さらに革製品のバッグが弔事用のフォーマルバッグでNGとなる理由は「殺生を連想させる」ということがあります。

革製品の素材は動物の皮です。素材となる動物の種類を問わずそこには動物の命が関係します。

お葬式では不幸が重なることは縁起が悪いと考えます。

 

つまり革製品は「動物の死」が関係しているわけですから、お葬式における「人の死」と合わせると「死が重なる(縁起が悪い)」となります。

そのため動物の種類は関係なく革製品のバッグはNGです。

以上のような理由から弔事用のフォーマルバッグは、ここまで紹介した3つの条件を満たしていることが大事なポイントになります。

 

・慶事の場合

結婚式や披露宴など弔事の場合のフォーマルバッグは、フォーマルでありながらも華やかさが感じられることがポイントになります。

バッグのデザインは弔事のフォーマルバッグとほぼ同じですが、お祝いのためのセレモニーですのでお葬式を連想させるようなバッグはNGです。

シンプルなデザインであっても明るい色や華やかさを感じる装飾があるものが、慶事用のフォーマルバッグの基本になります。

お葬式用のフォーマルバッグは布製のバッグを選ぶ

お葬式用としてフォーマルバッグを準備するのであれば、素材に布が使われているバッグを選びます。

これはメインとなるフォーマルバッグだけでなく、サブバッグにおいても同じです。

布製のバッグにも使われている織物によって見た目の印象は全く異なります。

一般的なお葬式用のフォーマルバッグであれば5千円から1万円程度が相場です。

もちろん5000円未満で購入できるものもありますが、有名な織物で作られているフォーマルバッグは5万円以上するものもあります。

 

布製のフォーマルバッグを選ぶときのポイントは「喪服とのバランス」にあります。

喪服の中でも最も格が上とされる正喪服に5000円以下で購入した布製のフォーマルバッグを合わせると、喪服とバッグの素材の違いが際立ってしまいバランスが悪くなります。

 

また年齢によっても喪服のデザインは変わります。

10代後半から20代の女性用喪服は、スカートさばきがしやすく若々しい印象を与えるフレアスカートタイプのワンピース&ジャケットのセットが定番です。

このデザインであればフォーマルバッグにワンポイントとしてリボンが付いていても、年齢相応に見えます。

 

ただ既婚者や40代以降になると、喪服のデザインも落ち着いた雰囲気のものを選ぶのが一般的です。

このようなデザインの喪服に、リボンが付いたフォーマルバッグを合わせると喪服とバッグの印象が合いません。

もちろん見た目にも違和感があります。

このようにお葬式用のフォーマルバッグを選ぶときは「喪服とのバランスがあっていること」もポイントになります。

まとめ

フォーマルバッグは、礼服に合わせるバッグです。

ただしセレモニーの目的に応じてバッグのマナーは変わります。

もしも弔事用と慶事用のそれぞれを準備するのであれば、場の雰囲気に合ったものを選ぶようにしましょう。

 

冠婚葬祭を含めフォーマルなシーンでオールマイティーに使うことが出来るバッグが欲しいのであれば、慶弔両用タイプのフォーマルバッグを選ぶのがおすすめです。

これであればバッグ選びでその都度悩むことがなくなりますよ。

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