お葬式の礼服の選び方!葬儀社スタッフが男女別に分かりやすく解説!

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フォーマルなセレモニーであるお葬式では、その場にあった服装選びが大切です。

特にお葬式は厳粛なセレモニーですので、服装のマナーも多いです。

このようなフォーマルなシーンでは、きちんとした礼服のマナーを知っておくことが重要です。

そこで今回はお葬式での正しい礼服の選び方やポイントを葬儀社スタッフがわかりやすく解説していきます。

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お葬式の礼服の選び方

お葬式の服装というと「喪服」というイメージがありますよね。

でも「礼服」と「喪服」は必ずしも同じではありません。

そもそも礼服とは「フォーマルウェア」のことを言います。

日本語に訳せば「正装」となるわけですから、お葬式以外のフォーマルなセレモニーでも礼服は着ることが出来ます。

 

もちろん礼服にも格式があります。

大きく分けると「正礼服」「準礼服」「略礼服」「平服」の4つになります。

最も格式が高いのは正礼服です。

お葬式の礼服というと洋装をイメージすると思いますが、和装の礼服もあります。

 

和装の正礼服は、男性の場合「紋付羽織袴」です。

これは日本の伝統的な衣装ということもあって、世界的にも「紋付羽織袴=日本の礼装」ということはしっかり認知されています。

女性の場合は黒無地着物や黒留袖が正礼服になります。

お葬式ではめったに和装の正礼服は見かけませんが、結婚式の披露宴では新郎新婦の母親が正装として身に着けるので意外と見たことがある人も多いはずです。

つまり喪服というとお葬式以外では着ることが出来ませんが、礼服であればフォーマルなセレモニーであればどんなシーンであっても着ることが出来ます。

 

・礼服には「ブラックフォーマル」と「カラーフォーマル」がある

礼服であれば冠婚葬祭のどのシーンでも着ることが出来るとは言いましたが、分類すると「ブラックフォーマル」と「カラーフォーマル」の2つに分かれます。

お葬式は弔事になりますので、この場合の礼服はブラックフォーマルとなります。

これに対して慶事に当たる結婚式などの礼服はカラーフォーマルとなります。

 

・黒いスーツをブラックフォーマルとして代用することはできない

喪服にも種類がありますが、そのうちの1つに「ブラックスーツ」があります。

ブラックスーツを日本語に訳すと「黒いスーツ」となりますが、これは本来の意味でのブラックスーツとは全く違います。

ブラックスーツは男性の準喪服にあたります。

これに対して黒い色のスーツは平服に当たりますので、喪服の分類では略喪服になります。

喪服という言葉が付きますが、準喪服と略喪服では全く違います。

 

そもそも色が違います。

「黒い色であれば同じではないの?」と思う人も多いでしょうが、これはブラックスーツとただの黒いスーツを横に並べて比べてみればその違いがすぐに分かります。

ブラックスーツで使われる生地の色は、「真っ黒」という表現がぴったりです。

明るい場所で見てもその黒さは際立ちますし、どこから見ても喪服であることがわかります。

 

ところが一般的な黒いスーツは、光を当てると色が明るく見えます。

つまり黒い色が薄く見えるのです。

これは実際に色の違いを見比べてみなければわかりません。

当然のことですがこれだけ見た目が違うのですから、一般的に「スーツ」と呼ばれているものをブラックフォーマルの代用として着ることはできません。

ですからビジネススーツで濃い黒のスーツを選んだとしても、お葬式場に一歩足を踏み入れればすぐにマナー違反であることがバレてしまいます。

 

・喪服がお葬式の礼服といわれる理由

お葬式の服装のマナーといえば「喪服」ですよね?

もちろん喪服はお葬式での正式な礼服です。

お葬式で黒い色の服を着るようになったのは比較的最近のことです。

 

古くは白い和服を着るのが一般的でした。

これが現在のように黒い色に変わったのは明治時代のことです。

ではなぜお葬式で黒い服を着るのかというと、そこにもきちんとした理由があります。

お葬式で遺族や親族が黒い服を身に着けることには「喪に服す」という意味があります。

これに対して一般弔問客が黒い服を身に着けるのは、「遺族・親族の悲しみに寄り添う」という意味があります。

 

つまり遺族側としては「これより喪に服します」という告知の意味があり、一般客側としては「遺族側に対して弔意を表す」という意味になります。

そのためお葬式に参加する場合は、故人とのかかわりに関係なく喪服を身に着けるのがマナーといわれるのです。

 

・礼服のランクでいえば「ブラックスーツ」「ブラックフォーマル」は上から3番目

礼服のランクは「正礼服」「準礼服」「略礼服」「平服」の4つに分かれます。

そして一般的に喪服といわれるブラックスーツ・ブラックフォーマルは、礼服のランクでいえば上から3番目に当たります。

 

ちなみに男性の礼服を例に挙げるとわかりやすいです。

まず正礼服には「モーニングコート」と「燕尾服」の2種類あります。

慶弔両用として使われるのはモーニングコートで、一般的に昼の正礼服とされます。

燕尾服は夜の正礼服とされ、格調高い夜のパーティーなどで着る礼服です。

 

正礼服の次にランクされるのが「タキシード」です。

タキシードは礼服の分類では「準礼服」に当たります。

本来は夜に身に着ける準礼服のことを意味していたのですが、最近では昼に行われる結婚式でもよく見かけます。

 

タキシードよりも下のランクに位置するのが、略礼服に分類されるブラックスーツです。

最近はブラックスーツのことを男性用の喪服といっています。

本来であればブラックスーツは喪服のランクでは正喪服の下に位置するので、喪主・遺族・三親等以内の親族は最高ランクの正喪服を着なければいけません。

ただブラックフォーマルに対する考え方も時代と共に大きく変化しています。

そのため喪主や遺族・三親等以内の親族であっても、男性はブラックスーツを着るのが常識になりつつあります。

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お葬式の礼服の選び方【男性編】

・色は「漆黒」を選ぶ

故人とのつながりが近い人ほど、濃い色のブラックスーツを着ます。

その色の濃さは「漆黒」と表現されます。

 

・ダブルスーツの方がシングルスーツよりも格上

男性用のスーツには、ダブルとシングルがあります。

どちらを選んでも礼服であれば問題はありません。

ただダブルの方が成熟した男性の風格が感じられます。

そのためシングルよりもダブルの方が格上という印象になります。

お葬式の礼服の選び方【女性編】

・和装の場合は季節によって喪服を使い分ける

和装喪服は正喪服に当たります。

そのため着ることが出来るのは喪主・遺族・三親等以内の親族に限られます。

またそれ以外にも季節によって喪服の種類を使い分ける必要があります。

和装喪服には「袷」「単衣」「絽」がありますが、季節によって喪服の種類を使い分けるのがマナーです。

 

・洋装の場合は夏でもジャケット着用

洋装の場合はシーズン問わずジャケットを着用するのが、正しいお葬行の礼服のマナーになります。

スカートまたはワンピースにジャケットを合わせるのが基本で、スカート丈の長さは膝が隠れる長さとなります。

スカートの丈が長くなるほど露出度が下がりますので、その分格式が高い印象になります。

ちなみに最も長いタイプだとくるぶし丈になります。

 

・小物もフォーマルウェアに合わせたものを選ぶ

男性の場合はバッグのような小物は必要ありませんが、女性の場合はフォーマルバッグを持つことが基本になります。

お葬式の礼服に合わせるバッグは「布製である」「光沢がない」「大きすぎない」がポイントです。

洋装・和装によってバッグの種類も変わりますが、最近では洋装喪服に和装バッグを合わせるケースもあります。

まとめ

お葬式の礼服は、「喪に服すための礼服」という意味から喪服といわれています。

礼服には4つのランクがありますが、お葬式の礼服としては略礼服に当たるブラックスーツ・ブラックフォーマルが正式な装いとなります。

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