お葬式の靴として女性がローファーを履くのは何歳までならOK!?

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ローファーといえば「制服に合わせる学生靴」というイメージもありますが、最近では大人のローファーも意外と人気です。

学生用のローファーとは違い大人のローファーはオシャレとして履く人が多いので、種類やデザインも豊富ですし「一生もの」と言えるような高価なローファーもあります。

ただしお葬式の服装として女性がローファーを履くことには問題がないのでしょうか?

またローファーがOKとみなされるのは、何歳くらいまでなのでしょうか?

今回はお葬式の女性用の靴としてのローファーについて葬儀社スタッフが分かりやすく解説!

ローファーがマナー違反とならない年齢の目安や、ローファーを履く時の選び方の注意点なども併せて解説します。

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お葬式の靴で女性が履くローファーって!?

日本でローファーといえば「学生用の靴」というイメージが強いですが、その歴史を調べてみるとそうではないことがわかります。

ローファーは別名「ノーウィージャン・フィッシャーマンズ・シューズ」といいます。

革製の靴ではありますが、脱ぎ履きがしやすいように靴紐がありません。

そのため靴の分類上では「スリッポン」に分類されます。

 

ローファー誕生の由来は2つあります。

一つはロンドンをルーツとする説です。

1926年にロンドンにある有名なオーダーメイドシューズショップ「ワイルドスミス」が、イギリス王室や上流階級向けに制作した室内用シューズがローファーを製作しました。

その後さまざまなモデルチェンジなどを経て室内用シューズとしてだけではなく、狩りの休憩中に履く屋外用リラックスシューズとしてもつかわれるようになります。

 

もう一つはノルウェーをツールとする説です。

作ったのはアメリカで靴づくりを学んだノルウェーの靴職人でした。

このノルウェーの靴職人は、10代前半でアメリカに渡りそこで靴づくりを学びました。

二十歳でノルウェーに帰国し、そこでオリジナルの靴制作を始めます。

ただノルウェーに帰国してから制作した彼の靴は、アメリカで当時主流であった靴のデザインとは違いノルウェーの伝統的なモカシン風デザインをベースにしていたといいます。

 

このノルウェーの靴職人が作った靴がヨーロッパへ輸出されるようになり、当時ヨーロッパを訪れていたアメリカ人たちの間で人気となります。

もちろんアメリカの男性ファッション誌に彼の靴は紹介されました。

ただこの時の紹介では「作業靴」として紹介されています。

その後アメリカの皮製品工場が彼の靴をベースに新たな靴を制作します。

この時初めてこの靴を「ローファー」と名付けて販売します。

ただしこの当時もローファーは「夏の室内用シューズ」として使われていました。

 

アメリカでブームになったこともあって様々なメーカーが製作するようになり、デザインにも装飾などが施されるようになりました。

こうしてアメリカで市民権を得ることになったローファーは、いつしか男性用の正式なシューズとしての地位を獲得するようになります。

ローファーの歴史からもわかるように、もともとはスリッパの一種として使われたり作業用靴として使われていたのがローファーです。

それがアメリカ人男性の間でブームになり、男性用の正式なシューズとなったわけです。

 

・ローファーはカジュアルシューズとして認識されている

ローファーは革製品ですので見た目も高級感がありますし、何よりも靴紐がない分脱ぎ履きがしやすい点が魅力です。

そのため室内でも靴を履く習慣がある欧米社会では、室内用・外出用のそれぞれでローファーは使われてきました。

アメリカ国内で男性から一定の指示を得るようになったローファーは、その後スーツにも合わせられるような洗練されたデザインのローファーが登場します。

そのためフォーマルなスーツにも合うローファーもあります。

 

ところが実際にフォーマルなスーツにローファーを組み合わせて履くのはアメリカだけです。

ローファー発祥の地といわれているロンドンやノルウェー、さらに広く流通したヨーロッパなどでは「ローファーはカジュアルなスタイルに合わせる靴」として認識されています。

そのため現在でもフォーマルなシーンでローファーを履くとマナー違反とみなされます。

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お葬式で履く靴で女性がローファーOKなのは何歳まで?

ローファーの歴史から見てもわかる通り、ローファーは「スリッポン(いわゆるスリッパ)の一種」に分類されています。

現在に至るまでにいろいろなデザインが登場していますが、その認識としては「カジュアルシューズ」になります。

さらにローファーは「男性用シューズ」として独自に発展してきた歴史があります。

アメリカにおいてはフォーマルなシーンでも男性用であればマナー違反とはならないと考えられています。

 

つまりローファーは「男性の正式な靴」という位置づけであり、大人の女性のフォーマルシューズではないのです。

もちろんお葬式はフォーマルな場です。

そのためその場に参加するということは「フォーマルな装いをすること」が前提になります。

 

さらにお葬式では「オシャレをしない」という原則があります。

一般的にローファーはカジュアルシューズとして分類されていますので、お葬式の場で履くことは「おしゃれをしている」と判断されます。

このような理由から、成人女性がローファーをお葬式で履くことは原則マナー違反であるといえます。

 

・学生の場合はローファーでもOK

学生のお葬式の服装は「学生らしい服であること」が基本です。

その点から考えると「制服にローファーを合わせるのは一般的」と言えますので、女子学生の場合はローファーでも問題ないといえます。

ただしローファーにもいろいろな種類があります。

 

日本の女子学生がよく履いているのは、「ビーフロールローファー」というデザインのものです。

飾りはついていませんが脱ぎ履きがしやすいため、学生に限らず日本では男性からも人気のあるデザインです。

このタイプのローファーは、お葬式に履いていても全く問題はありません。

問題なのは飾りがついているタッセルローファーです。

タッセルとは「房」のことで、甲の部分にタッセルが付いているのが特徴です。

タッセルローファーはスーツに合わせやすいよう洗練されたデザインになっています。

 

それだけに見方によっては「お葬式なのに装飾が付いている靴を履いている」と見られかねません。

フォーマル系の女性用ローファーでタッセルタイプはあまり見かけませんが、カジュアルシューズではこのようなデザインはあります。

そのためこのタイプのローファーは学生でも避けた方がよいでしょう。

 

・喪服を着る年齢になったらローファーはNG

成人したら女性は喪服を着用するのがマナーです。

そして喪服には黒のパンプスまたはローヒールを履くのがお葬式の靴のマナーです。

ですから喪服を着る年齢になったらローファーはNGです。

これはパンツスタイルの喪服でも同じですよ。

お葬式で女性がローファーを履く時の注意点

・基本は黒

ローファーの場合もお葬式ですので基本は黒色です。

学生用のローファーであれば華美な装飾が付いているものはありませんので、黒いローファーであればまず問題ありません。

 

・ブラック&ブラウンのローファーは避けた方が無難

ブラックにブラウンがミックスされているローファーは、明るい場所で見ると茶色っぽく見えます。

一応ローファーは学生らしい服装として見られるのでこれでも許容範囲内ではあるのですが、お葬式場で目立つのは間違いありません。

ですからこのようなローファーしか持っていない場合は、白い運動靴(黒でもOK)にした方がおすすめです。

まとめ

ローファーをお葬式で女性が履くのは、原則として学生までです。

パンツスタイルの喪服であってもローファーはNGです。

お葬式はあくまでもフォーマルなシーンですので「たかが靴なのに…」という気持ちもあるでしょうが、やはり周りの方に不快な思いをさせないためにもきちんとした服装で参加することが大切ですよ。

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