お葬式の電報の文例!家族の心に残る電報のポイントは!?

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お葬式の司会をしていると、様々な電報を目にします。

もちろんお葬式の最中に披露をする時間があればすべて読み上げるのですが、たくさんの電報が届いている場合や閉式の時間に影響が出そうな場合は必要最低限の電報だけ披露してあとはカットします。

でもせっかく電報を送るのであれば、少しでも家族に直接聞いてもらえる内容にしたいと思いませんか?

そこで実際にお葬式の司会を担当している私の目線で「こんな内容の電報の場合は絶対に紹介する」という電報の文例を紹介!

さらにワンランク上の電報にしたいときのポイントも紹介します。

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お葬式の電報を司会者が披露したくなる5つのポイント

ポイントその①差出人が個人の場合

お葬式には故人を直接知る人だけでなく、遺族の職場関係や地元の有力者、お世話になった老人施設などからも電報は届きます。

でもお葬式の司会者にとって時間通りにすべてのスケジュールが滞りなく終わることが最優先事項です。

そのため時間の関係ですべての電報を披露すると閉式時間をオーバーすると判断した場合は、どうしても紹介しなければいけない電報以外は「宛名の紹介のみ」または「すべてカット」にします。

 

でも差出人が個人の場合、基本的に故人と直接関係のある人物からの電報だということはわかります。

もちろん内容の確認もしますが、ほぼ100%お葬式に参加できない遺族・親族です。

そのためこの場合はどんなに時間が押していても、式の間に紹介します。どうしても紹介が出来ない場合も名前の紹介だけは必ずします。

 

ポイント②オリジナル文の場合

たくさんの電報が届いたとしても、その中でオリジナルの文章の電報はわずか1割未満です。

ほとんどは定型文を使用しているため、場所は違ってもどこかで聞いたことがある文章ばかりです。

だから聞いている人の心にもその言葉はほとんど残りません。

 

ところが冒頭からオリジナルの文章となると、さすがに司会者としても「これは紹介しないとマズイ」と思います。

もっと深いところまでいうとオリジナル文の電報は、字数制限のある手紙のようなものです。

そんな大事な手紙のような電報を時間の都合でカットするなんてことはできません。

ですからまず間違いなくオリジナル文の電報はお葬式の最中に披露されます。

これ、結構大事なポイントですよ!

 

ポイント③式場に直接届いた電報は読まれる確率が高い

どんなにオリジナル文の電報でも、自宅に届いてしまった場合は読まれない可能性があります。

特に最近のお葬式は自宅ではなく葬儀専門ホールで行うことが多いです。

もちろん自宅で通夜当日まで安置し、通夜式から式場ホールに移動というケースもあります。

この場合には自宅で電報を受け取ることが出来ますが、式場に持ってくるのを忘れてしまうケースがよくあります。

 

残念ながらこの場合は式場で披露することは難しいです。

何しろ式場に移動してからは喪主をはじめ遺族はいろいろな儀式や準備の対応に追われ、自宅に電報を撮りに帰る時間の余裕はありません。

でも職場関係などの場合は訃報連絡を受けた時に式場の場所と時間を確認します。

この時に自宅の住所を確認することはありません。

ですから直接電報も式が行われる式場に届きます。

 

もしも電報の数が少ない場合は「電報の披露なし」よりは「どんな関係であっても電報の披露があった方がよい」と判断します。

ですから自宅に届いた電報の方が遺族としては紹介してほしいものであったとしても手元にないのですから、その代わりにお付き合いの関係で送られた電報をお葬式では紹介します。

 

ポイントその④短くても心に響く文章は必ず披露する

お葬式の司会は演出も必要です。お葬式上で流す涙は、公の場で流しても良いとされる涙です。

また悲しみの感情を表に出すということは、その後のグリーフケア(死を受け入れるための活動)にも関係します。

ですから故人のエピソードを紹介したり、子や孫からの手紙を披露するなどポイントごとに悲しみの演出をします。

 

もちろんナレーションを作って演出する方法もありますが、それよりも心に響く電報を紹介した方がその場に立ち会っている人の心にはグッと響きます。

ですからどんなに短い文章であっても心に響く言葉が書かれている場合は、お葬式の司会者であれば必ず式中に披露します。

 

ポイントその⑤難しい言葉は使わない方が披露される可能性は高い

司会者にとって電報の定型文はほとんど読んだことがあります。

もちろんお葬式の電報ならではの表現の仕方もありますが、こうした文章を読んでも聞いている人には「どんな意味?」と思うことの方が多いかもしれません。

だからどんなに難しい言葉を使っても、それを理由にわざわざ紹介するということはありません。

 

でも完全オリジナル文となるとなかなか難しいですよね?

そこで最近はオリジナル文と定型文のミックスも増えています。

これはなかなか良いですよ。

読んでいてもグッとくる部分もありますし、かといって定型文もあるので全体的に締った文章になります。

ちょっとだけハードルを上げて気持ちを文章にしたいのであれば、オリジナル文に定型文をミックスした電報にするといいですよ。

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お葬式の電報の定型文でもこんな文章は心に響く

・定型文の冒頭は一緒です

定型文の場合、冒頭はすべて同じです。

もっと言えばオリジナル文であっても、言葉の表現は違っても伝える内容は同じです。

弔電の冒頭は『○○様のご盛況報に接し謹んでお悔やみ申し上げます』『○○様のご逝去を悼み、心からご冥福をお祈り申し上げます』『○○様のご訃報に接し、心から哀悼の意を表します』が一般的です。

 

・文末も一緒です

文末の言葉もほぼ同じです。

よく見かけるのは『安らかにご永眠されますようお祈りいたします』『在りし日のお姿を偲び心からご冥福をお祈りいたします』です。

 

・定型文だけどグッとくる文その①

『最愛の友の訃報を聞き、言葉を失っております』

この文章が冒頭に来ると、この後に続く文章がありきたりな定型文であっても司会者は読んでしまいます。

まさにこの言葉は、この電報を送ってきた友人のウソ偽りのない今の気持ちと言えます。

そんな文章で始まる電報は、定型文であっても必ず紹介します。

 

・定型文だけどグッとくる文その②

『突然の悲報に接し、お元気だったころのお姿が思い出され未だに訃報が信じられずにおります』

これもやはり縁があった人の率直な気持ちをわかりやすく表現した定型文と言えます。

オリジナル文を作るときの参考にしてもよい文章です。

 

・定型文だけどグッとくる文その③

『そのうち会えると思っていた矢先の悲報に残念で仕方ありません。』

冒頭の定型文にこの一文が続くと、司会者としては思わず手が止まってしまいます。

読み上げた時に聞き取りやすい文章というのも、司会者は演出として使いたがります。

お葬式の電報の文例でオリジナル文の上手な作り方

・冒頭は呼びかけから始めるといい

冒頭というと「○○様」のように故人を示す言葉が入ります。

でもここにいつもと変わらない呼びかけの言葉が入ると、参加者の意識が一気に集まります。

特に「大好きなおじいちゃん」とか「いつも優しく迎えてくれたおばあちゃん」のような言葉かけにすると、オリジナリティが前面に出てくるのでおすすめです。

 

・どうしても行けない事情があるということは伝えよう

電報を送るということは、その場に立ち会うことが出来ないということですよね?

もちろんそのことをとても悔やんでいるのが今のあなたなのでしょうから、素直にその気持ちを言葉にしてしまいましょう。

たとえば「すぐにでも会いに行きたいのですが、それがかなわず残念です」というのもいいですね!

これだとあなたが故人を大切に思う気持ちと葬儀に参列できない無念さが伝わります。

まとめ

電報はお葬式の中で必ずしも紹介されるとは限りません。

でも電報も「お供え物」というわけですから、きちんと紹介するのが本来の形です。

でもお葬式ではスケジュール通りに進めるということが何よりも大事です。

そのためせっかく電報を送ってもお葬式で紹介されないケースもあります。

でももともと「電報なんてどれも同じ内容の文章でしょ?」という想いも参加者の中にはあるでしょう。

 

とはいえ葬儀の司会者としてみれば「時間は押してもこれは紹介した方がお葬式の演出になる!」と思ったものは必ず紹介します。

今回は実際の現場で電報の選り分けをする時の司会者目線で文章のポイントを紹介しましたが、オリジナル文に限らなくても今では様々なタイプの定型文が出ています。

こうした定型文の中からあなたの気持ちにピッタリの文章を選ぶことも、心に響く電報には重要なポイントとなりますよ。

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