香典の書き方は宗教や宗派によって違う!数字の書き方や横書きの場合は!?

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香典の書き方には、実に細かなマナーがあります。

知らずに書いて恥をかいたという人もいますし、間違っていることをずっと知らずにいるという人もいます。

でも社会人ともなれば冠婚葬祭のマナーは身につけておく必要があります。

そこで「いまさら聞けない香典の書き方の基本」をポイント解説!

注意すべき点や数字の書き方、墨の色や縦書き・横書きなど香典の書き方に関する悩みを一挙に解決していきましょう!

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香典の書き方は宗教や宗派に注意が必要!

香典を準備するタイミングは、通夜・お葬式のほかにも法要などの追善供養があります。

ただもっともややこしく準備する時間もないのが「通夜・お葬式」です。

 

・宗教・宗派によって表書きが違う

「香典」というと一般的なイメージでは「お通夜やお葬式に持っていくお金」というイメージがありますよね?

確かにお金を持参するのはお通夜・お葬式に参加する場合のマナーですが、「香典」という使い方が出来るのは一部の仏教宗派のみなのです。

 

ちょっと漢字を見てください。

「香典」とありますよね?

これは「線香の代わりにお供えするもの」という意味があります。

線香をお供えする宗教は仏教のみです。神道やキリスト教にはそのような考え方はありません。

つまり「香典」という表書きが認められているのは仏教だけなのです。

 

では神道の場合はどうなのでしょうか?

神道の場合は「御玉串料」「御榊料」が基本です。

「御神前」も神道ならではの表現ですのでOKです。

ただし「御香典」のように仏教を連想させるものはNGです。

 

次にキリスト教ですが、こちらも仏教を連想させる「御香典」はNGです。

その代りに「御花料」と書き入れるのが一般的です。

 

・宗教・宗派が分からない時には「御霊前」

宗教・宗派が分からない場合は、オールマイティに使うことが出来る「御霊前」を使います。

御霊前は仏教式のお通夜・お葬式の基本となりますが、神道やキリスト教でも使うことが出来ます。

神道もキリスト教も、死者は霊になるという考えがあります。

そのため「死者の霊に供える物」という意味になるので御霊前が使えるのです。

 

・柄が入っているものはNGとなることもある

仏式用の不祝儀袋(一般的に香典袋といわれているもの)の中には、蓮の花の絵が描かれているものがあります。

これは仏教でも一部の宗派でなければ使うことが出来ません。

もちろん神道やキリスト教のお葬式に仏教のシンボルである蓮の花はNGです。

 

でも実際に式場に行ってみないと、どんな宗教(または宗派)式の襲おう式なのかがわからないこともよくありますよね?

このような場合は、白無地の封筒を使うのが無難です。

これであればどの宗教・宗派であっても使うことが出来ますので、万が一ということがありません。

 

・仏教式でよく間違える「御霊前」と「御仏前」

仏教式のお葬式の場合に悩むのが、不祝儀袋に書かれた「御霊前」と「御仏前」の2種類です。

この2つは仏教の考えでは大きな違いがあります。

 

多くの宗派では四十九日を迎えるまでは死者の霊は成仏しないと考えます。

つまり「死者の霊のまま」ということです。

よくお葬式に行くと「成仏してください!」と言って手を合わせますが、仏教の考え方では成仏するのは亡くなってから四十九日目です。

ですからお通夜やお葬式では「御霊前」を使います。

 

ただし問題もあります。仏教でも浄土宗、浄土真宗、日蓮宗、曹洞宗は亡くなるとすぐに極楽浄土に行くという考えがあります。

つまり亡くなった直後には仏の世界にいる(成仏している)というわけです。

 

そのためこのような考えの宗派の場合は、仏教式であっても「御霊前」はNGです。

正式には「御仏前」を使います。

このあたりがちょっと難しいので、仏教式だということが分かっていれば「御香典(御香奠)」とした方が無難です。

 

・水引がNGなのはキリスト教

仏教と神道では不祝儀袋に水引をつけます。

(つけなくても問題はありませんが、慣習としてありますので…)

 

ところがキリスト教では水引はNGです。

その代り十字架または百合の花の絵はOKです。

ただしこれがOKなのはキリスト教のみです。

「ユリの花の方がきれいだわ」と思って仏教式のお葬式の不祝儀袋に使うと、「うちは仏教式だ!」と怒られてしまいます。

あくまでも不祝儀袋に書かれている絵にはご注意を!

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香典の名前の書き方や数字の入れ方

・夫婦連名の場合は夫が右側

夫婦連名で香典を出す場合は、上位を表す右側に夫の名前を書き妻は左側に書くのが基本です。

通常は夫婦であることはわかっているはずですので、夫の名前だけを中心にかくこともよくあります。

ただし故人との関係において妻の方が夫よりも近いのであれば、右側に夫の名をかき左に妻の名前を書く方が受け取る側としてもわかりやすい(あとから整理しやすい)のでお勧めです。

 

・中袋に書く漢数字にも要注意

不祝儀袋は金額によっても異なりますが、金額が大きくなるほど中包みがある物を選びます。

中包みには表に金額をかきますが、裏には住所・氏名と金額を書きます。

もちろんここでは漢数字を使うのですが、常用漢字ではないので要注意です。

 

香典の数字は次の通りです。

・「1」…壱

・「2」…弐

・「3」…参

・「5」…伍

・「6」…六

・「7」…七

・「8」…八

・「10」…拾

※4と9はお葬式において「4=死」「9=苦しむ」を連想させるので使いません。

さらに「万」と「円」も、「万→萬」「円→圓」とします。

ちなみに表書きには中央に「金○○萬圓也」と書き、裏書には中央向かって右側に金額、左側に住所と氏名を書き入れます。

 

・横書きはNGです

不祝儀袋では宗教宗派を問わず縦書きです。横書きはマナー違反です。

香典の表書きにはビジネスマナーがある

・会社社長が香典を出す場合

会社の代表である社長が香典を準備する場合、会社名よりも肩書と名前が中心に来るようにします。

会社名は右側に書きます。

なお肩書と名前の字の大きさは「名前の方が大きく」が基本です。

 

・会社の部署で香典を出す場合

会社の部署で所属社員が連名で香典を出す場合は、「○○会社 ○○部 一同」とします。

中央に来るのは「○○部 一同」であり、会社名は右側に書きます。

なお表書きに連名として名前を書くことが出来るのは「3名まで」です。

ですから4名以上で連名とする場合は、香典を出した人の名前を別用紙に書きそれを中袋に入れておきます。

 

・代理で香典を出す場合

香奠の表書きにある人とは別の人が代理で葬儀に参列する場合は、受付の記帳の際に「代」を書き添えます。

例えば「○○株式会社 代表取締役社長 田中一郎」という表書きであれば、「田中一郎」の後に小さく「代」と書きます。

同じように記帳する時にも最後に「代」と書き入れ、代理人である人の名刺を一緒に渡します。

香典に書く墨色はお葬式を境に色が変わる

・通夜・お葬式の場合

通夜やお葬式の場合は、墨色は「薄墨」です。

これは「悲しみの涙で墨が薄まってしまった」という意味があります。

 

・お葬式以降の場合

初七日、四十九日法要、初盆法要の墨色は「黒墨」です。

もちろん参加する人の心では悲しみはまだ言えてはいませんが、お作法の考えでは「お葬式以降は故人を偲ぶ」という意味になります。

そのため不祝儀袋の表書きでも薄墨ではなく黒墨を使います。

 

・お布施は黒墨

お坊さんに渡すお布施は、お葬式のお布施であっても黒墨です。

そもそもお坊さんには不幸があるわけではありません。

ですから黒墨を使って表書きをします。

ちょっと脱線してしまいましたが、これもマナーの一つなので参考までにどうぞ。

まとめ

香典の書き方は、考え方がわかるとそれほど難しくはありません。

ただしお通夜・お葬式においてはお金の入れ方までマナーがありますので、その他の追善供養などで香典を準備する時よりも細かい部分まで注意してチェックするようにしてくださいね。

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