位牌には種類がある!意味や特徴を知るのが選ぶ時のポイント!

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お葬式を仏教式で行うと、必ず位牌を使います。

これは仏教におけるお葬式の儀式で必ず必要になるため、取り急ぎ準備が出来る白木位牌が使われます。

でも白木位牌は仏壇に納められているご先祖様の位牌と比べてみると、見た目も全然違います。

しかもお葬式で供養をお願いしたお坊さんに相談してみると、「四十九日法要の時は本位牌が必要になるので、あらかじめ準備しておいてください」といわれてしまいます。

近所の仏具店に行って位牌を探しに行っても、あまりの種類の多さに何を基準に選べば良いのか逆にわからなくなってしまいます。

しかも仏具店のスタッフからは「どんな位牌をお探しですか?」と一方的に質問されるだけです。

位牌のことがよく分からないだけに「どんな位牌を選べば良いのかわからない」というのがみなさんの本音なはずです。

でもせっかくこれから代々引き継いでいく位牌なのですから、本人らしい位牌を選びたいものですよね?

そこで今回は、位牌の種類や意味、特徴を紹介しつつ、位牌選びのポイントについてわかりやすく説明していきます。

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位牌は種類によってどんな意味があるの!?

まず初めにお坊さんが「四十九日までに本位牌を準備してください」という理由から説明しましょう。

お葬式の際に作ってもらった木製の位牌は、「白木位牌」といいます。

材料は白木を使っており、あくまでも本位牌が出来上がるまでの仮の位牌として使います。

実はお葬式で使う白木位牌は、「亡くなった人の魂を体から移し替えるため」に必要になります。

魂は生きている人の体の中に宿っていると仏教では考えられています。

しかも魂は死んだ後も生き続けると考えているので、体の機能を失ってしまった遺体からは出ていかなければいけません。

でも魂は、人の目に見えるものではありません。

そのためあなたが手で捕まえて箱に納めておくこともできません。

そこで魂の依り代として白木の位牌を作り、亡くなった体の中から白木位牌へ魂を移す必要があります。

だからこそお葬式では白木位牌が必要になります。

ところが白木位牌はあくまでも仮の位牌です。

仏教では四十九日の旅を終え仏の世界へと渡っていくのが四十九日(※宗派によって考え方が異なります)と考えられています。

そのため四十九日法要では、これからずっと供養していくために白木位牌の魂を本位牌に移す儀式が必要になります。

だからお坊さんは「本位牌を四十九日までに準備してください」と言われるのです。

魂が入っていない位牌はただの木製家具

仏教では位牌に魂を移すことが出来るのは、仏の悟りを学んだお坊さんだけだと言われています。

何しろ目に見えない魂の話ですから、お坊さんがそうだといえば「そうなのか」と納得するしかありません。

でも位牌に名前を刻印した本位牌は、正式な位牌なはずです。

それならば「本位牌を準備すればわざわざお坊さんにお願いしなくてもいいのでは?」と思いますよね?

ところがこの考え方は、仏教的には間違っています。

亡くなった人の体から白木位牌に移す際にも、お坊さんがそのための儀式を行うことによって出来ます。

ですからお葬式で使う白木位牌も実際に魂を移す儀式をしていなければ、ただの木製家具でしかありません。

たとえ名前が書かれていたとしても、それは同じです。

これは本位牌においても同じことが言えます。

つまりあなたが本位牌を言われた通りに準備したとしても、本位牌に魂が入っていなければ美しい木製家具でしかありません。

そのまま仏壇に安置したとしても、亡くなった人の魂はまだ白木位牌に残されたままですから何の意味もありません。

つまりお坊さんによって魂を移し替えてもらう儀式を済ませなければ、たとえ本位牌を準備したとしても何の意味もないということなのです。

仏壇がない場合は本位牌を作らない方がいいの?

もしもあなたが女性の一人っ子で、自宅に両親の位牌を置く仏壇が置けない場合は、本位牌を作るのはオススメしません。

供養は続けることが大切です。

そのため仏壇を作るということは、「子や孫があなたの代わりに将来にわたって供養を続ける」ということが前提にあります。

でも仏壇の継承は少子化・核家族化が進んでいる今、非常に難しい問題となっています。

もしもあなたのご主人があなたの気持ちを理解をしてくれたとしても、子や孫があなたの代わりに仏壇を継承してくれるとは限りません。

でもただそれだけの理由で、あなたが仏壇や位牌を準備することを諦める必要はありません。

この場合は、将来位牌の永代供養をすれば問題はありません。

これならご主人さえあなたの気持ちを理解してくれれば、あなたが供養をする間は問題ありません。

そしてあなた自身がいつの日かきちんと位牌を永代供養すればよいのです。

ただし位牌の永代供養にも費用が掛かります。

そのため本位牌を作るにしても、将来あなたが両親の位牌をどのようにするのかということまで考えておく必要があります。

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位牌の種類や特徴を知っておこう

位牌には材料だけでなく、形にも様々な種類があります。

そこで簡単に位牌の種類と位牌の形ついて説明してみましょう。

 

【位牌の種類】

最もシンプルな位牌

白木位牌と同じように、台座の上に札板を差し込んで作られた位牌です。

 

・回出位牌(くりだしいはい)

先祖代々の位牌が10数個ある場合は、それだけの数の位牌をすべて仏壇に納めることはなかなか難しいものです。

そのため形はシンプルな位牌と似ているのですが、札板が十数枚重ねられるようになっているのが回出位牌の特徴です。

 

・屏位位牌(へいいいはい)

沖縄地方特有の位牌です。

親族の位牌を一括で納めるタイプの位牌で、位牌の中央には「帰真霊位」と書かれた札があります。

実際に名前を書くときには、1人分の位牌札を取り出し、正面に生前の名前(俗名)を書き入れます。

そのため屏位位牌の場合は、一目で仏壇に納められている先祖の名前が分かるようになっています。

 

【位牌の形】

・春日型

最もシンプルなデザインです。

札板を建てるための台座もシンプルな四角形をしています。

 

・勝美型

札板のデザインはシンプルなのですが、台座が豪華なのが特徴です。

 

・葵角切型

札板の大きさが春日型よりも大きいため、夫婦位牌としてよく使われます。

 

・猫丸型

葵角切型よりもさらに札板が大きいです。

高さもあるため見栄えもします。

台座も丸みがあるのが特徴です。

一般的なサイズの仏壇を持っている人に人気があります。

ただし比較的大きな位牌なので、コンパクトな仏壇の場合は収まらないことがあります。

位牌を選ぶ時のポイントは?

・仏壇とマッチするか考える

本位牌には様々な種類がありますが、実際に安置するのは仏壇です。

そのため仏壇との相性が悪いと、せっかくこだわって選んだとしても印象が悪くなってしまいます。

またすでに仏壇に安置されているご先祖様の位牌とのバランスも必要です。

こだわりたい時には、仏壇との相性だけでなく、すでに安置されているご先祖様の位牌とのバランスにも配慮することが大切です。

 

・家の雰囲気と合ったものを選ぶ

最近は賃貸住宅や間取りが狭い家も少なくありません。

またこだわりが詰まった戸建て住宅の場合は、仏壇を置くことによって家の印象がガラリと変わってしまうこともよくあります。

しかもお葬式をきっかけに新たに仏壇を購入する場合は、位牌とセットで購入するのが基本です。

そのため「位牌=仏壇」と考えます。

つまり家の雰囲気に合った位牌・仏壇を選ばなければ、せっかくのあなたの家の雰囲気が一気に変わってしまうことがあるということを十分に注意しておく必要があります。

まとめ

位牌の選び方には、位牌が持つ意味をあなたがどのように解釈するのかが問題になります。

一度作った位牌には亡くなった人の魂が宿っていますので、正しく供養を続けていく必要があります。

こだわりを持って位牌を作りたい場合も、あなただけでなく子供や孫たちのライフスタイルにも合っているかがポイントですよ。

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