夫の親族のお葬式に出席する場合、初めてだと「嫁」としてどのような対応をすればよいのかわからないですよね!
でも冠婚葬祭は親戚付き合いの基本ですから、ここでの対応次第であなたの嫁としての評価も変わります。
とはいえ、お葬式そのものに参加したことがない人もいるはずです。
実際にお葬式に参列したことがあったとしても、一般弔問客としてお葬式に行くのと親族としてお葬式に出るのでは全く違います。
服装ももちろんですがお葬式におけるマナーも、親族となればかなり厳しく評価されます。
そこで嫁として夫の親族のお葬式に出る時のマナーや注意すべきポイントについてわかりやすく説明していきましょう。
夫側の親族のお葬式では「嫁として夫を支える」が基本
あなたの親族とは違い、夫側の親族との付き合いはなかなか難しいものです。
中には「自分たちの結婚式以来夫側の親族と会ったことがない」という人もいるはずです。
でも嫁いだからには、あなたも親族の一員です。
そのため普段の付き合いがない夫側の親族であったとしても、お葬式では「嫁」としての役割を果たす必要があります。
とはいえそれほど難しく考えなくても大丈夫です。
夫側の親族のお葬式の基本は「あなたのご主人を一生懸命サポートすること」です。
あなたにとってはほとんど付き合いがない親族でも、あなたのご主人にとっては大切な親族です。
特に血のつながりが濃い親族の場合は、訃報連絡を受けた時点で相当なショックを受けているはずです。
いくら夫であってもこのような精神状態の場合は、いつものように的確な判断や対応をすることはできません。
この時のご主人は心と体がバラバラになっていますから、あなたの問いかけに対しても意味不明の対応をしてしまうこともあります。
でもそんな状態のご主人だからこそ、妻であるあなたのサポートが必要なのです。
まずはあなたが落ち着きましょう
夫の親族の訃報連絡を受けた場合、まずはあなた自身が冷静さを保つようにしましょう。
混乱した状態のご主人ですから、その場で伝えてくれる情報には限りがあるかもしれません。
でもショックは時間とともに少しずつ落ち着いていきます。
ですからまずはあなた自身が落ち着いてください。
そしてご主人が話す内容を、出来るだけ細かくメモに書き留めておきましょう。
ご主人に訃報の連絡を入れる相手も、実際にはご主人と同じように動揺しています。
ですから最初に聞いた話と時間が経ってから改めて確認した内容が異なることもよくあります。
でも逆に言えば「最初の話と内容が変わる」ということは、それだけ少し冷静さを取り戻したとも言えます。
ですからそのことに対していちいちあなたが反応するのではなく、改めて分かった情報も含めて細かくメモしておくようにしましょう。
お葬式の日程を確認する
夫が親族のお葬式に行く場合は、妻であるあなたも一緒に行くのが基本です。
遠方に住んでいるとしても、親族であれば葬儀に参加するものです。
でもお葬式の日程が分からなければ、職場への連絡もできませんし、移動手段の確保も準備もできません。
親族の場合は「出来るだけ早めに駆けつける」が基本
親族としてお葬式に参加する場合は、葬儀当日のみ参加すればよいのではありません。
血のつながりの濃さによっても異なりますが、近い親族ほど出来るだけ早く駆け付けるのがお葬式の常識です。
でもこの時には、わざわざ喪服を着る必要はありません。
逆に喪服で出かけることによって「亡くなることを前提に前もって準備していた」と取られてしまいかねません。
ですから普段着で大丈夫です。
ただし派手な色や装飾、デザインが奇抜なものは避けます。
遠方に住んでいてお葬式に出席できない場合
お葬式の日程上、どうしてもお葬式に出ることが出来ないこともあります。
この場合は改めてお悔やみの言葉と出席できない理由を伝え、お悔やみの電報または供花を送るようにしましょう。
この場合は、届け先を「お葬式会場」にしておくことが大切です。
そのためにも「式場の場所(自宅の場合は住所)」「お葬式の時間」を確認しておく必要があります。
また差出人の欄には、ご主人の名前だけでなくあなたの名前も連名で書きます。
子どもがいる場合は、子どもの名前も一緒に書いた方がより良い印象になります。
お葬式の手伝いは出来るだけ率先して行うのも基本
お葬式は里帰りとは違いますから、あなたは嫁であっても客ではありません。
親族の一員としてしっかりと手伝いをしなければ、夫側の親族から「良い嫁」と評価してもらうことは出来ません。
特に女性の親族の場合は、料理の配膳や台所作業が主になります。
そのため必ずエプロンを持参するようにしましょう。
お葬式の手伝いのエプロンとしては、白または黒の無地のエプロンが良いとされています。
ただし無い場合には、出来るだけ地味なエプロンを持っていきましょう。
エプロン持参=お手伝いしますの意味がある
女性がお葬式でエプロンを持参するということは、「手伝わせてください」という意味があります。
そのため親族のお葬式の時には、女性はエプロン持参が基本です。
さらに自宅でのお葬式の場合は、台所仕事の主な嫁の手伝いとなります。
ですから作業がしやすい服装ということも重要になります。
嫁として知っておきたい遺体との対面のマナー
安置先に到着したら、まずは遺体の対面をします。
この時にもマナーがありますので、基本的な対面の流れを紹介しましょう。
・遺族に挨拶をする
まずは遺族に対して、すぐに駆け付けられなかったことへのお詫びをします。
その時は「駆けつけるのが遅くなってしまい大変申し訳ありません」と簡単な挨拶をするのが良いでしょう。
この時の挨拶は必ず必要というわけではありません。
でもこの一言があるだけで、あなたの嫁としての親族の評価は確実にアップします。
・夫の少し後ろに座る
あなたはあくまでも嫁として駆け付けているわけですから、ご主人よりも先に故人と対面するのはマナー違反です。
対面をするためには枕元に座るのですが、その場合もご主人が先に対面をしますから、それまではご主人の後ろで座って待ちます。
ちなみに座る位置は「夫の少し後ろ」と覚えておくと良いでしょう。
子どもがいる場合も同じです。
・遺体と対面する
ご主人が対面を終えて枕元から離れたら、遺族に改めて一礼してから枕元に移動します。
子どもがいる場合は、あなたと一緒に対面します。
枕元に座ったら、故人に対して両手をついて一礼します。
すでにご主人が対面をする時に故人の顔にかけられた白い布は外されているはずですから、そのまま軽くのぞき込むようにして対面します。
顔を見たら姿勢を正し、改めて故人に対して手を合わせ一礼します。
その後、遺族の方に体の向きを変え、改めて遺族に一礼しご主人の後ろに座ります。
子どもがいる場合は、あなたが移動する時に一緒に移動させます。
夫の親族のお葬式に出る時の注意点は?
・常に夫を立てる
どのような夫婦関係であったとしても、夫側の親族のお葬式ですからあなたは嫁として常にご主人を立てて行動することが大切です。
式場の移動の際も、必ずご主人の少し後ろを歩くように意識しておきましょう。
ただし距離が空きすぎるのはNGです。
・喪服はワンピースタイプを選ぶ
女性の場合も略礼服としてパンツタイプのブラックスーツでは喪服として扱われますが、親族としてお葬式に参加するのですからやはりワンピースタイプの喪服をつけるようにしましょう。
もしもない場合は、お葬式を担当する葬儀社に問い合わせをしてみてください。
葬儀社には貸衣装のサービスがあります。
カバン・靴などの小物も貸し出ししていますので、慌てて購入しなくても大丈夫です。
ただしストッキングは肌に直接触れるものなので、貸し出しはありません。
購入する場合は、肌がうっすらと見える程度の厚さの黒いストッキングを選びます。
タイツはお葬式ではマナー違反です。
・香典は遺体と対面した時に出す
香典は出来るだけ早く渡すのが基本です。
ですから故人と対面をした後、焼香をするタイミングで出します。
香典は遺族に直接手渡すのではなく、香炉の横にある香典盆におきます。
また香典は袱紗に包んで持ち歩くのがマナーです。
もしも袱紗がない場合は、無地の白または黒のハンカチで包んでも問題ありません。
まとめ
夫側の親族のお葬式での評価は、今後の親戚付き合いにもいろいろと影響します。
初めてお葬式に参加する場合は戸惑うことも多いでしょうが、あなたがご主人に寄り添って精いっぱいサポートする姿勢さえ見せられればそれだけでOKです。
年齢とともに経験を積めば、あなたもお葬式での嫁としての対応が自然と身についていきます。
ですからはじめから「完璧な嫁の対応」を目指すのではなく、あなたが出来る精いっぱいのサポートをご主人にしてあげてくださいね。