家族葬には向き不向きがある!メリットやデメリットも教えて!

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最近耳にすることが増えてきたお葬式のスタイル「家族葬」。

でもこの「家族葬」という言葉も、お葬式屋さんが作った造語にすぎません。

少しずつお葬式の規模が小さくなっているにもかかわらず、それに反してお葬式屋さんの数はどんどん増えています。

そのため少しでも選ばれるお葬式屋さんになるために作った言葉が「家族葬」という言葉です。

そのため家族葬というお葬式のスタイルの定義がハッキリしていません。

お葬式屋さん事態も曖昧に家族葬の意味を考えているだけに、利用する側の家族が家族葬の意味をきちんと理解することは難しいでしょう。

でも家族葬というスタイルが庶民の間で認知されている以上、これから行うお葬式のスタイルの定番となることは間違いありません。

そこで今回は家族葬を行うメリット・デメリットのほかにも、家族葬が向く人と向かない人の違いについてもわかりやすく解説します。

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家族葬は概ね20名程度の小規模なお葬式のことを言う

家族葬というと「家族だけで行うお葬式」というイメージが強くありませんか?

確かに言葉の通りに解釈をするとその通りです。

でも実際のお葬式の現場では、家族だけでなく親族や友人・知人なども参列しているのをよく見かけます。

つまり家族葬というのは、「家族だけで行うお葬式」ではなく、「家族を含めたごく親しい人だけで行う小規模なお葬式」と考えるのが妥当なのです。

 

どうして「家族葬」というようになったのか?

もともと、一般会葬者を呼ばないごく内輪だけのお葬式のことを「密葬」と呼んでいました。

密葬には秘密の「密」が使われていることもあり、一般の小規模なお葬式のことを意味する言葉としてはあまり使われていませんでした。

ただしこの「密葬」というお葬式のスタイルも、本来は「小規模なお葬式」を意味するわけではありません。

密葬を行う場合は、後日大規模な「本葬」を行うことが前提にあります。

 

大規模なお葬式を行う場合は、準備や手配だけでもかなりの時間がかかります。

とはいえ亡くなった人の体をそれまでの間状態を保ったまま保管することが出来ないため、遺体を火葬するまでの儀式を家族などの近い親族らで行うことを密葬といいます。

つまりこのことからもわかるように

①密葬は小規模なお葬式のことを言うわけではない

②密葬を行う場合は後日本葬を行う予定がある

の2点の意味があります。

とはいえお葬式についてほとんどよくわからない家族に対してこの説明をするのは、とても難しいです。

さらに「秘密のうちにお葬式を済ませる」と勘違いしやすい言葉でもあるため、基本的にはあまり使いません。

 

そこで考え出されたのが「家族葬」という言葉です。

家族葬という言葉は「家族」が使われている分、「密葬」よりも柔らかい印象を受けます。

また家族という考え方には「故人と直接血縁関係を持つ人」という意味があるため、必然的に小規模なお葬式のことを意味します。

つまり過去に一般的に使われていた「密葬」というお葬式のスタイルを、言葉や表現を変えて再登場した物のが「家族葬」といえます。

 

家族葬は「向く人」と「向かない人」がいる

家族葬には問題点があります。

それは「お葬式に呼ぶ人の範囲が明確に決まっていない」ということです。

この問題は良い意味でも捉えられますし、悪い意味でも捉えることが出来ます。

そのため今ブームとなっている家族葬でも「向く人」と「向かない人」にはっきりと分かれます。

 

家族葬に向く人のタイプ

家族や親族を含めても15名未満という場合は、家族葬を行うメリットがたくさんあります。

また残された家族や親族が高齢の場合、それぞれの付き合いで参列する人の数もかなり限られます。

こういった場合は、家族葬が向く人といえます。

 

家族葬に向かない人のタイプ

訃報連絡は、限られた人にだけ伝えたつもりでもあっという間に周囲に知れ渡ってしまうことがあります。

これは本人の繫がりだけではありません。

遺族となる人の交友関係にも広がっていくため、付き合いが広い人ほど思っていた以上に参列者が訪れることになります。

そのため

①亡くなった本人の交友関係が広かった場合

②遺族の中で付き合いが広い人がいる場合

は家族葬には向いていません。

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家族葬のメリット

家族葬のメリットは、故人を直接知る人だけでお葬式をすることが出来る点にあります。

お葬式に参加するのは、「遺族」「親族」のほかに友人や知人、仕事上で付き合いのある人などを含めた「一般会葬者」の3つに分かれます。

遺族と呼ばれるのは、いわゆる家族のことになります。

個人と生活を共にしている人を「家族」と呼びますが、同居していない場合であっても子・親・祖父母・孫は遺族にあたります。

 

親族は、「故人と直接血縁関係がある人」「故人の配偶者側の血縁関係者」「故人の家族の配偶者で血縁関係のある人」に分かれます。

血縁関係が薄くなるほど、故人を直接知らない人も増えてきます。

とはいえ一般的なお葬式をする場合は「親族はお葬式に参列する」が基本になります。

 

一般会葬者も、親族と同じように分けることが出来ます。

生前故人と直接親交のあった人もいれば、仕事上の付き合いがある人や故人の配偶者と知り合いである人なども一般会葬者の中に含まれます。

そのため一般会葬者の場合は故人と直接付き合いのない人の方が多く含まれていることが分かります。

こう考えてみると、一般的なお葬式をすると故人のことを知らない人も多くお葬式に参加することが分かります。

こうなると家族の意向よりも、いらっしゃるお客様へのおもてなしをきちんとすることが重要になってきます。

 

しかもお葬式そのものが慌ただしい日程で進められていくものですから、それでなくても家族は様々な打ち合わせや儀式などでゆっくりと故人とお別れをする時間がありません。

さらに一般会葬者が多くなれば、家族はお客様への対応もしなければいけません。

こうしたわずらわしさを出来る限りカットし、故人と直接縁のある人だけで送ることが出来るのが家族葬を行う最大のメリットといえます。

家族葬のデメリット

家族葬は「規模の小さなお葬式」と説明しましたが、規模が小さくてもお葬式をする上で必ず必要になる物は一般的なお葬式とほとんど変わりません。

ですから「家族葬にすれば費用を節約することが出来る」と思っているのであれば、大きな間違いです。

そもそもお葬式のお金の考え方は、支出ばかりではありません。

香典という収入もあります。そのためお葬式の予算を考える時には、「どの範囲まで人を呼ぶのか」がポイントになります。

 

例えば家族だけでお葬式をするとしましょう。

お葬式をする上で葬儀社への支払金額が50万円だったとします。

ただし家族葬の場合でも宗教者を呼ばないお葬式はあまりありません。

そのため仏教式で行うのであれば、お坊さんへのお布施と戒名代が別途必要になります。

さらに火葬をするための火葬料金も必要です。

 

これらの費用を含めてお葬式にかかった費用と考えなければいけないのですが、宗教者への支払いが10万円、火葬料金が1万円だったと想定した場合の総額は61万円となります。

これを家族だけで支払うとなると、【お葬式の費用の総額÷家族の人数】となるため、均等に支払う場合でも1人当たりの負担はかなり大きくなります。

 

では一般的なお葬式をした場合の費用の考え方を見てみましょう。

参列する人の立場によって香典金額の相場は異なりますので、「親族の場合」と「一般会葬者の場合」は分けて考えます。

親族の場合は5000~10000円が相場となりますので、親族が20名参加すれば香典で賄える費用だけでも100,000~200,000円となります。

ちなみに一般会葬者の金額の相場は3000~5000円ですから、参加する人数が50名いるとすれば150,000~250,000円となります。

 

つまり遺族を覗く参加者が70名と想定した場合は、お香典で賄うことが出来る費用だけでも250,000~450,000円あることが分かります。

ですからお葬式にかかる費用の総額が61万円だったとすれば、遺族の手出し分はすくなくとも半分以下にまで抑えることが出来ます。

このように家族葬をしたからといってお葬式にかかる費用を節約することが出来るとは言い切れません。

それどころかきちんとした準備をしておいた方が、お葬式後にお礼回りをする必要もなくなりますので時間もお金も節約することが出来ます。

結論を言えば家族葬のデメリットは、「お葬式に呼ぶ人数が少ないほど、家族が負担しなければいけない金額は大きくなる」ということです。

まとめ

家族葬にはメリットだけでなくデメリットもあります。

慌ただしいお葬式の中で少しでもゆっくりとお別れをすることが出来るのがメリットですが、参加する人数が少ない分費用の負担は家族に大きくかかるというデメリットがあります。

もしも費用だけのことを考えて家族葬を選ぶつもりだったのであれば、もう一度よく考えなおしてみてください。

場合によっては家族葬というスタイルではない方が、あなたのイメージするお葬式に近いかもしれません。

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