お葬式は料金が安い事が派手じゃないお葬式とはならない!

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「終活」という言葉がすでに定着している今、自分のお葬式の準備を自分で進めておく人が増えています。

ただ「終活をしている」からといって、誰もが自分のお葬式の準備をしているとは限りません。

とはいえ年を重ねていくうちに、誰もが漠然と自分のお葬式について話をするという場面に出会うことはあります。

そんな時によく周囲に話す会話の中には「自分のお葬式はあまり派手にしないでくれ」というものがあります。

この言葉だけを残して大切な人がこの世を去ってしまった時、家族としては「派手なお葬式」という言葉をどう解釈すればよいのか戸惑います。

ではこの言葉通りにお葬式をするとしたら、どのようなお葬式をすればよいのでしょうか?

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派手じゃないお葬式=安いお葬式ではない

亡くなった人の遺言は、家族にとってはぜひともかなえてあげたいと考えるものです。

終活という言葉は知っていても、どのようなことをするのかがあまりよくわからない人もいます。

またエンディングノートを購入していたとしても、ほとんど手つかずのままこの世を去っていく人もいます。

そんな人でも元気なうちに自分のお葬式についての希望を、何気ない会話の中で伝えている人は多いです。

その時の会話の内容が一種の遺言となるため、残される家族は出来るだけその時の会話を思い出しながら本人の考えがどこにあるのかを思い悩みつつお葬式を進めていきます。

このようなケースの場合によくあるのが「派手な葬式にはしないでくれ」という一言です。

 

「派手なお葬式」とはどんなものがあるのか

「派手なお葬式」というのは、どのようなお葬式のことを言うのでしょうか?

この正しい答えは正直言えばこの世を去って行った本人しかわかりません。

でも家族としてはその言葉の意味を一生懸命考えて、出来るだけ本人の希望鳥のお葬式をしようと考えるはずです。

でも「派手」と感じる基準は人それぞれ違います。

 

例えば「派手な演出があるお葬式」「派手な祭壇」などのことを「派手なお葬式」ということもあるでしょう。

中には「大勢の参列者が訪れる規模の大きなお葬式」のことを派手なお葬式ということもあります。

つまり「派手なお葬式」はどのようにでも解釈をすることが出来るのです。

 

「派手ではない=安いお葬式」ではない

実際のお葬式の現場に立っていると、「派手にしたくないので出来るだけ安いお葬式のプランにしてください」といわれることがよくあります。

でも「派手ではない=安いお葬式」というのは、あまりにも簡単に考えすぎています。

 

お葬式というのは、「その人の人生を凝縮させたもの」といえます。

質素倹約をモットーにしていた人であれば、「派手ではないお葬式=安いお葬式」と考えることもできます。

でもこの場合も「この解釈が正しい」とは言い切れません。

質素倹約をモットーにしていた人ほど、人生の節目となるような大きな出来事はきちんと何事もすすめるという人が多いです。

不必要なものは大胆にカットしていきますが、最低限必要なものは準備し誰からも後ろ指を刺されないようにきちんと物事を進めてきたはずです。

 

ところがお葬式に必要なものはプロでなければわからないものも多く、「何をもって必要・不要とするのかが分からない」ということもよくあります。

そうならないために準備されているのが、お葬式屋さんのプラン設定です。

もちろんプランの中にも様々なものがあり、火葬だけを行う質素なプランもあれば豪華な祭壇や最高級の品物がすべてセットになったプランもあります。

ここで注意しなければならないのが、「火葬だけを行う質素なプラン」というのは、一般的なお葬式ではないということです。

確かに安いのですが、それはあくまでも「葬儀・告別式を行わない出棺のみのプラン」であり、「派手ではないお葬式」とは言い切れません。

つまり結論を言ってしまえば「派手ではないお葬式は安いお葬式のことを言っているのではない」ということになります。

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派手ではないお葬式=安いお葬式と考えてしまった場合のトラブル例

「派手なお葬式をしないでくれ」という言葉を「安いお葬式にしてくれ」と解釈してしまった場合、次のようなトラブルの原因となることがあります。

 

トラブル例①「お粗末なお葬式」と親族からクレームが出た

お葬式屋さんの価格表を見てみると、多くの場合祭壇のランクによって価格に違いがあることがほとんどです。

最も安いお葬式というと「葬儀・告別式を行わない出棺の実のお葬式」のことを言いますが、これは世間でいう「一般的なお葬式」とは全く違います。

もちろん出棺をするためにも簡易的な祭壇が必要になりますが、ほとんどの場合は「中陰祭壇」といってお葬式が終わってから四十九日までの期間に使う簡易的な祭壇を使います。

祭壇全体の大きさも畳一畳分程度しかなく、よほどの事情がない限りこの祭壇で葬儀・告別式を行うことはありません。

そのためこのような祭壇でお葬式をした場合、参列した親族や周囲から「こんな粗末なお葬式をするなんて…」とクレームがつくことがよくあります。

 

トラブル例②派手な演出に嫌気がさした

お葬式の演出には様々なものがあります。

例えば故人の愛用品などを飾る「メモリアルコーナー」や故人の人となりをまとめたオリジナルのナレーションを入れる演出、さらには出棺時にハトや風船などを飛ばして演出する方法など様々なものがあります。

でもこれらは「派手なお葬式」という印象が強く感じられる演出です。

もともとこういった演出を嫌っていた人のお葬式だったとすれば、その人らしさを感じられず「派手なお葬式だった」といわれることもあります。

 

トラブル例③セットプランの中には本人の意向にそぐわない品物も混じっている

殆どのお葬式屋さんの価格設定は、「祭壇の大きさを決めると自動的に備品の種類やランクが決まる」というセットプラン式です。

しかも祭壇に飾られる花の指定もほとんどできず、「せめて最後だからある程度納得できる価格のプランを選ぼう」とした場合、実際のお葬式の現場を見た時の印象とイメージしていたものが全く違うということがおこります。

単品で商品を選ぶこともできますが、あくまでもそれが出来るのは「それぞれの商品に単価が設定されている場合」に限られます。

つまりセットプランでお葬式を頼む場合には、あなたのイメージ通りのお葬式が実現出来るという保証はないということです。

派手なお葬式にしないでくれという本人の希望をかなえられるのか

派手なお葬式にしないためには、まず初めにその意志を葬儀打ち合わせ担当者にきちんと説明することです。

「派手にしたくないから一番安いプランでお願いします」という言い方は、最終的に満足できないお葬式になります。

ただし「派手にしないでほしい」という意向をきちんと担当者が理解してくれれば、細かな点まで詳しく説明してくれるようになるため結果として納得できるお葬式になります。

 

祭壇の花の色を指定することは出来る

最近ではかつて一般的だった「白木祭壇」でも、生花を使った花祭壇にすることが出来ます。

ただしこの場合は「白木祭壇の料金+生花祭壇の料金」となるため料金は高くなります。

もちろん花祭壇の場合は「生花祭壇の料金のみ」となるので安くなるようなイメージがありますが、デザインや使用する花の指定がある場合は追加料金が発生します。

 

ただし使用する花の色指定であれば、基本的にプラン料金の範囲内でおさまります。

最近はお葬式に使うことが出来る花の色も増え、赤やピンク、青、黄色などの花をアクセントに使うことがよくあります。

このようにカラフルな花を使った祭壇となると、どうしても派手な印象を受けます。

ですから「色のトーンを落としてほしい」「カラフルな花を使わないでほしい」「出来れば白で統一して欲しい」という言い方で希望を伝えてください。

そうすれば見た目に派手な印象はなくても見栄えのするステキな祭壇に仕上げてもらうことが出来ます。

 

ナレーションはカットしても問題ない

お葬式の司会者が行う「生前の人柄を伝えるナレーション」は、行ってみれば司会者の腕の見せ所でもあります。

「どれだけ泣かせるナレーションにするのか」をテーマにナレーション分を作成する司会者も多く、このナレーションを聞かせるためにスケジュールがずれ込むこともよくあります。

ただし司会者といってもピンからキリまであります。

司会を専門に行っている司会専門業に委託する場合もあれば、葬儀社のスタッフが担当することもあります。

そのため正直言ってお葬式の司会は「当たりハズレがある」と思っておいた方が無難です。

 

ですから最初からそのような特殊な演出をしてほしくないと思う場合は、「ナレーションなどのような華美な演出はしないでほしい」と事前に伝えておくと良いです。

そうすれば司会のナレーションだけでなくメモリアルコーナーも拒否することが出来ます。

まとめ

派手なお葬式にしないという言葉をどう解釈するかは、正直なところ家族次第といえます。

ただしお葬式は家族だけのものではありません。

家族が知らない故人の交友関係者も参列しますし、一緒には暮らしていなくても故人のきょうだいも参加します。

あくまでもお葬式の内容を決めるのは「喪主」を含む近い家族となるのですが、お葬式そのものは喪主や家族のためだけのものではありません。

ですから参加する人が「あの人らしいお葬式だった」と心から思えるようなお葬式にすることが大切になるのです。

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