家族葬の親族のみって範囲はどこまで!?なにか決まりはあるの!?

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家族葬と言うお葬式のスタイルが、今お葬式として人気があります。

でも「家族」と書かれているだけに、親族の範囲が曖昧です。

もしも家族葬で「親族のみで行います」といわれた場合は、どこまでの親族が参列する範囲と考えればよいのでしょうか?

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家族葬で親族のみといわれた時の範囲は「遺族次第」

家族葬というお葬式のスタイルは、今やお葬式の主流です。

言葉の印象からも「家族でゆっくりとお別れをするお葬式」というイメージが伝わってくる分、見送る側が希望する通りのお葬式が出来そうな感じがします。

でも家族葬の「家族」という部分が、思わぬ問題となっていることをご存知でしょうか?

お葬式では家族のことを「遺族」といいますが、遺族の中には本人の家族以外にも本人の親戚や配偶者の親族なども含まれています。

遺族と親族は正しく解釈すると別物なのですが、一般的なお葬式の場合は家族も親族も含めて「遺族」と表現します。

 

一般的なお葬式の場合ならザックリと「遺族」とまとめて表現しても良いのですが、家族葬のようにあえて「家族」を強調されてしまうと、印象としては「遺族=本人の家族」となります。

そのため家族葬の場合は、遺族と親族の区別がはっきりと分かれます。

でもそこが家族葬の抱える大きな問題なのです。

では家族葬で「親族のみで執り行います」といわれた時は、どの範囲までを親族と認識すればよいのでしょうか?

実はこの問題の答えには正解がありません。

なぜなら家族葬における親族の範囲は「遺族次第」だからなのです。

「お葬式の費用が高い」というイメージのせいで出来た家族葬

家族葬と言う葬儀のスタイルが定着した裏側には、かつて高額な葬儀が主流だったことが関係します。

お葬式の費用というと「葬儀社への支払い」というイメージが強いでしょう。

でも実際にはお葬式の費用には3種類あり、そのうちの1つが葬儀社への支払いというだけです。

お葬式の費用は「葬儀社への支払い」「宗教者への支払い」「火葬料金」の3つに分かれます。

火葬料金の場合は各市区町村が運営する公共の火葬場がありますので、それほど高額な支払いを請求されることはありません。

ところが「葬儀社への支払い」と「宗教者への支払い」の2つは違います。

この2つの共通点は、「どこを選ぶかで料金が決まるというわけではない」ということです。

 

もちろんどこに依頼をするかということは、費用を抑える上でも大きなポイントになります。

でも葬儀社を例に挙げれば、お葬式のプランには種類があり、どれを選ぶかによって料金が変わります。

実は宗教者においても同じことがいえます。

日本のお葬式は仏教式が多いですから、宗教者はお坊さんということになります。

仏教では人が亡くなると仏様になるために、仏教の修行をしなければいけません。

そのためには仏様の弟子にならなければいけないため、弟子としての名前である戒名(宗派によっては法名)が必要になります。

 

ただしお釈迦様はすでにこの世にいませんから、戒名をもらうにはお釈迦様の弟子であるお坊さんにお願いしなければいけません。

でも戒名にもランクがあり、一般的に「良い戒名」と呼ばれるものは高い位の戒名のことを言います。

本来戒名の順位は生前にどれだけ仏教に帰依したか(お寺への貢献度)によって変わるのですが、お葬式によってお寺と縁を持つ人が大半ですから基本的には誰もが同じランクとみなされます。

だからよい戒名をもらうために高い戒名代を支払う必要があります。

 

つまり葬儀社への支払いと宗教者への支払いは、「どこを選ぶか」だけでなく「何を選ぶのか」によっても大きく変わることがわかります。

実際に喪主になってみるとこのことが分かるのですが、一般的には「葬儀社への支払い=葬儀費用」と連想してしまうため、葬儀社からの請求額が高いと「葬儀料金が高い」と感じてしまうのです。

こうした状態が長く続いたことによって、利用者の間で葬儀料金と葬儀社に対する不信感が高まります。

 

でも葬儀社も商売ですから、こうした状況を回避するための営業トークを考えます。

でも不信感を持たれているお葬式屋さんに「格安でお葬式が出来ます」とアピールされても、利用者からは「逆に胡散臭い業者なんじゃないか?」と疑われてしまいます。

そんな時に生まれた言葉が「家族葬」です。

 

つまり家族葬は、「高額すぎる葬儀代金のせいで利用者が離れていくのを引き留めるために葬儀業界が作り出した造語」ということです。

ですから「家族で送るお葬式」という言葉を使って「少しでも他よりも安くお葬式が出来ますよ」ということをアピールしているだけなのです。

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家族葬で「親族の範囲」を決めるのが遺族次第なワケ

家族で送るお葬式なのに「親族の範囲を決めるのは遺族次第」という理由は、葬儀社に支払う料金の仕組みを知ると分かってきます。

葬儀社にお葬式を依頼すると、「葬儀にかかる費用」とは別項目で「変動費用」という項目があります。

「葬儀にかかる費用」とは、簡単に言ってしまえば棺や骨壺、祭壇など見積書を作る段階で費用が確定するもののことを言います。

 

これに対して「変動費用」というのは、実際にお葬式を終わった後でなければいくら請求されるのかがわからない費用のことを言います。

変動費用として計上されるのは、参列者に対するお返しの品物(返礼品)だけではありません。

通夜式の後に通夜ぶるまいをした場合に出る参列者への食事代金も、変動費用の中に含まれます。

飲み物もソフトドリンクのみであればよいのですが、一般的にはアルコール類も用意するので費用としては割高になります。

もちろん実際に飲食した数量が請求となるのですが、食事の場合は事前に数量を決めなければ対応が出来ないこともあります。

通夜ぶるまいにはわざわざ足を運んでくれる参列者へ感謝の気持ちを表す意味も含まれているため、準備する際にも「足りないよりは余った方がいい」という遺族の心理が働きます。

 

こうやって考えてみると、葬儀社の見積額より実際の請求額の方が高くなるのは当然です。

お葬式に呼ぶ人数が増えれば、当然変動費用はかさんでいきます。

つまり「葬儀に呼ぶ人数を少なくすれば、予算の範囲内でお葬式が出来る」と考えるようになるわけです。

実際には葬儀に参列する人数が多いほど預かる香典の数が増えるため、香典でまかなうことができるお葬式の費用も増えます。

でも実際にお葬式の準備をする遺族には、そんなことを思い出す精神的な余裕などありません。

「出来るだけ小さくお葬式をやれば費用が抑えられる」と考えた結果、親族にも知らせず家族だけでお葬式をやるということにつながってしまいます。

これが「家族葬での親族の範囲をきめるのは遺族次第」となる理由です。

家族葬にしたことが原因で親族トラブルに巻き込まれることもある

「家族で送るお葬式」といわれるとなんとなくイメージがよく聞こえるのですが、お葬式に呼ぶ親族の範囲を決めるのが遺族次第なだけにあとから親族トラブルに巻き込まれることもあります。

家族葬にしたことが原因で起きてしまった親族トラブルを例に挙げてみましょう。

 

●お葬式に呼ばなかったことがきっかけで親戚付き合いをしてもらえなくなった
親族が多い場合は、ごく一部の親族にだけ訃報連絡をしたつもりがいつの間にか親族全員に伝わってしまっているということもよくあります。

直接お葬式の連絡をした親族とはトラブルを起こすことはないのですが、連絡されなかった親族としてはやはり気持ちの良いものではありません。

そのため「お葬式に呼ばなかった親族から付き合いを拒否されるようになった」ということもよくある話です。

 

●「なぜ勝手にお葬式をした?」と怒られる
家族葬にまつわる親族トラブルでよくあるのが、親族への訃報連絡を葬儀終了後に行った場合です。

「家族だけできちんと見送ってあげたかったから」という理由を伝えたとしても、それはお葬式では通用しません。

なぜなら「見送りたいと思う気持ちは家族だけではないから」なのです。

もちろんほとんどの場合、最終的には「家族が決めたことなのだから仕方がない」と相手が妥協してくれるのですが、中にはそのことがきっかけで付き合いが途切れてしまうケースもあります。

お葬式は亡くなった故人のためにするのですが、故人との別れをしたいと思っている人は家族だけとは限りません。

そのことを少しでも意識しておけば、こうした親族トラブルは避けることが出来ます。

まとめ

家族葬での親族の範囲を決めるのは、なかなか難しいものです。

でもお葬式がきっかけで親戚付き合いが悪くなってしまうことを、先立つ人が願っているはずはありません。

お葬式の費用を抑える方法は、お葬式に呼ぶ人数を減らす以外にもたくさんあります。

そんな時こそ、家族だけで悩まないことが一番です。

事前に親族に家族の希望を伝えておけば、実際にお葬式に呼ぶ親族を限定したとしても親族トラブルになることを避けることが出来ます。

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