葬儀の事前相談はメリット・デメリットを知っておかないと損をする!?

葬儀,葬儀 事前相談,葬儀 事前相談 メリット,葬儀 事前相談 デメリット,葬儀 事前相談 メリット デメリット お葬式の豆知識

身内の葬儀について考えるようになると、やはり気になってくるのが葬儀社選びです。

葬儀社の数はたくさんあってもそれぞれに金額やサービス内容などが違うので、いざとなるとどこに依頼をすればよいのかわからないというのが大半の人の意見です。

そのため最近はあらかじめ葬儀社に相談・見積もりを出してもらう「事前相談サービス」を利用する人が増えています。

そこで今回は「葬儀の事前相談」について、メリット・デメリットの両面からわかりやすく解説。

事前相談を受ける場合の注意点なども詳しく紹介していきます。

スポンサーリンク

葬儀の事前相談のメリット・デメリット

葬儀の事前相談にはメリットだけでなくデメリットもあります。

・葬儀の事前相談のメリット

事前相談をする最大のメリットは「いざという時に慌てずに済む」ということです。

事前相談ではあらゆることを相談することが出来ます。

お金のことに不安がある場合は葬儀にかかる費用について相談することが出来ます。

また安置先やお葬式の場所について不安がある場合は、希望に合った施設を紹介してもらうことが出来ます。

 

さらには「いざその時が来た時に、どのように対応すればよいのかわからない」ということが一番の問題であれば、危篤から臨終、葬儀社の手配までの流れを説明してもらうこともできます。

つまりお葬式の事前相談は、「今一番不安なことを相談する」ということなのです。

目の前にある不安が解消できれば、残された時間をどうやって過ごすのかということだけに集中することが出来ます。

これは最大のメリットといえるでしょう。

 

・葬儀の事前相談のデメリット

事前相談を受けることに対して他の家族が理解を示していない場合は、デメリットの方が大きいといえます。

葬儀の事前相談をするということは、「お葬式について考えている」ということです。

そこには必ず「死」という存在が出てきます。

死は物理的な別れを意味していますので、当然デリケートな話題です。

ですから誰もがどこかで意識はしていても、避けて通れるものであれば避けたい話題であることは間違いありません。

 

そんな葬儀の事前相談だからこそ、ほかの家族も含めて相談をすることに理解をしていることが大前提になります。

でも理解を得るということは簡単なことではありません。

その努力を惜しまずにきちんと話し合いをしなければいけないことが、葬儀の事前相談のデメリットといえます。

葬儀の事前相談を受ける時のポイントや注意点

葬儀の事前相談を受ける時のポイントや注意点をまとめてみました。

・担当者の態度が悪い場合は選択肢から外すこと

葬儀の事前相談は基本的に無料ですから、葬儀社にとってはお金にならない仕事とも言えます。

でも不安な気持ちに寄り添いきちんと納得できるまで丁寧に説明してくれる担当者でなければ、安心してお葬式を任せることはできません。

つまり「葬儀の事前相談の担当者の態度が悪い場合は、実際に葬儀を依頼した時も満足のいくよう対応は望めない」と思った方が良いのです。

 

・内訳のない見積書を出す葬儀社は選択肢から外すこと

葬儀費用は、わずか数日間に行うものであるにもかかわらず費用としてはかなり高額です。

ですから利用する側としても「できるだけ費用を抑えたい」という気持ちがあるのは当然です。

そのことを葬儀社の担当者はよくわかっているからこそ、「事前見積もりは出来るだけ安く見せる」というのが基本です。

 

ただこのような事前見積もりでは、必ず追加料金が出ます。

しかも見積金額よりも追加料金の方が高額となり、結果として高い葬儀費用を払うことになるということもよくあります。

葬儀社が事前見積もりで安く見積額を出す時によく使うのが「内訳のない見積書」です。

この場合は「費用の準備をしないといけないので、追加料金も含めて見積額を出してほしい」といってください。

それでも内訳を開示しない場合は、その時点で選択肢から外しましょう。

このような葬儀社に実際に葬儀を依頼すると、不必要なものをどんどんオプションに追加され結果として高額な葬儀費用を請求されます。

 

・立て替え料金の有無を確認すること

葬儀社の支払いは、葬儀が終わり請求金額の確定後です。

ですが実際にお葬式をする場合には当日に現金で支払わなければいけないものもあります。

宗教式のお葬式の場合は宗教者への支払い(仏教式の場合はお布施と戒名料)が必要になります。

そして宗教とは関係なく必要になるのが火葬料金です。

そのほかにも「お車代」「心付け」など当日に現金での支払いが必要なものもあります。

基本的にこうしたものはすべて現金で支払いとなりますので、事前相談時に確認しておく必要があります。

スポンサーリンク

現代のお葬式事情

お葬式は「非日常の出来事」です。

それだけに日本では「お葬式の話を普段の生活の中で行うのは縁起でもない」という意見が未だに多いです。

それでもここ数年、元気なうちに事前にお葬式の相談をする人が増えています。

その背景にはこんな事情があります。

 

・お葬式のスタイルが変わってきた

今のお葬式には様々なスタイルがあります。

かつての日本は神道の国でしたから、「死は穢れ(正しくは「死を招く邪気=穢れ」)」と考えていたため、身を清めるために清め塩をするのがお作法でした。

その後、仏教が伝わってからは檀家制度が敷かれたので「お葬式には僧侶を呼び焼香をする」という仏教のお作法がお葬式の原型になりました。

 

確かに今の日本で最もオーソドックスなお葬式は仏教式のお葬式なのですが、だからといって日本人の多くが仏教徒であるとは限りません。

実際の現場ではお葬式のために僧侶を手配するというケースも多く、宗派の違いよりもお布施の金額などでお寺を決めることも増えてきました。

このようにオーソドックスな仏教式のお葬式であってもこれだけ変化があるのですから、宗教の自由が法律で認められている今の日本では、宗教の数だけお葬式のスタイルがあるとも言えます。

 

つまり今のお葬式ではお葬式のスタイルを決めるだけでも様々な選択肢があるのです。

葬儀社の数が多くても、すべてのお葬式に対応できる葬儀社は限られています。

そのため葬儀に対する希望がはっきりしている場合は、事前に葬儀社選びをしておくことが重要になります。

 

・お葬式の規模が変わってきた

お葬式の規模は年々縮小傾向にあります。

これは「お葬式に参加する人の数が減っている」というわけではなく「お葬式に呼ぶ範囲を家族が決められるようになった」ということが深く関係しています。

その代表的なものが「家族葬」です。

 

かつてお葬式といえば親族一同が集まり、近所の人たちも参加してみんなで送るというのが一般的でした。

親族だけでも多い場合は40~50人にもなりますし、さらに故人と交友関係のあった人や近所の住人達も含めるとかなりの人数になります。

でも最近主流になっている「家族葬」では親族であってもお葬式に呼ばないということもできます。

お葬式に呼ぶ人の範囲を決めるのは遺族になるので、今の家族葬では親族であってもお葬式に参加しないケースも多いのです。

 

たしかに家族葬は言葉だけで見ると「家族で送るお葬式」となるのですが、その規模の目安は「概ね15~20名程度」の小規模なお葬式のことを言います。

もちろんこの人数の中には遺族だけでなく親族も含まれます。

そして故人と付き合いの深い友人なども含まれます。

 

つまり家族葬ではお葬式に呼ぶ人の範囲を家族が決めるようになったことによって、規模が小さなお葬式というものが主流になってきたということなのです。

こうした家族葬には葬儀後に親族トラブルが起こりやすいです。

親族トラブルに巻き込まれないためにも、家族葬専門の葬儀社や施工実績のある葬儀社を選ぶということも大事なポイントです。

 

・お葬式の宗教儀式に疑問を持つ人が増えてきた

日本人はある意味で「無宗教の国」とも言えます。

正月になれば神社で初詣をする一方で、キリストの誕生日を祝うクリスマスもほとんどの家庭で行います。

宗教的なことでいえば、神社は「神道」ですしキリストは「キリスト教」になります。

そんな日本のお葬式は、僧侶の読経と焼香でお別れをする仏教式を選ぶ人が多いです。

これだけを見てみると「日本はいろいろな宗教の神様を信じる不思議な国」といわれるのかもしれません。

 

ただしお葬式に関していえば「仏教国だから仏教式でお葬式をする」というのではなく、「仏教のお作法でお葬式を行うことが昔からの日本の慣習だから」というだけなのです。

なにしろこのスタイルは江戸時代にはすでに全国に定着していたわけですから、最も日本人になじみのあるお葬式のスタイルといえます。

 

とはいえ仏教のお葬式では仏の教えに基づいて儀式が行われるわけですから、仏教とは縁のない人から見ればその一つひとつに意味を感じないことも多いはずです。

ところが仏教式のお葬式をするのであれば、意味がないと思うものに対しても対価として高額なお金を支払わなければいけません。

 

例えば読経供養に意味がないと思う人は、その時間は非常に無駄な時間と感じるでしょう。

また戒名に意味がないと思う人は、どんな意味があるのか分からない戒名に何十万も払わなければいけないことは無駄な出費だと感じるでしょう。

そもそも宗教儀式というのは「意味がある」と家族が感じるからこそ、お金を出す意味があるのです。

そこに「意味を感じない」となれば、宗教儀式をする必要もありません。

 

そのため今の日本のお葬式では、こうした宗教的な儀式を一切行わない「自由葬(無宗教式)」というスタイルがあります。

宗教的な儀式を行わないのですから、どのように最後の時間を過ごすのかはすべて自由です。

極端な話をすれば、「火葬の時間に間に合えば何をしても良い」ということです。

 

ただし「なにをしてもかまわない」ということは「何もしない」ということではありません。

宗教儀式以外の方法でお別れをすることになります。

ですから自由葬は「何がしたいかはっきりと決まっている」という人でなければおすすめできないのです。

まとめ

葬儀の事前相談は、メリットもありますがデメリットもあります。

でもうまく利用すればいざとなった時に家族の思い通りのお葬式にすることができる便利なサービスです。

 

基本的に葬儀社への事前相談は無料ですし、事前相談の場で話した内容は秘密厳守となっています。

場所についても基本的には相談者が指定する場所で行えます。

ですから相談することによって少しでも前向きに残りの時間と向き合えるのであれば、積極的に活用してみてはいかがでしょうか?

スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました