お葬式にかかるお金が「平均200万円」と訊くと、ほとんどの人が「もしも喪主になったらどうしよう」と思うはずです。
ただお葬式は人が亡くなれば必ずしなければいけないものです。
しかも家族であればどんなにお金がなくても、喪主(施主)としてお葬式を行う責務があります。
ただ現実問題として貯金がないという人もいます。
とても小さく簡単なお葬式をするにしても、お葬式の費用は数十万円かかります。
でもお金がない・貯金がない理由は人それぞれ違います。
親の介護を理由に仕事を辞めたことでお金がないこともあるでしょうし、経済的に厳しい環境にあるからお金がないこともあるでしょう。
そんな時にふと「親が死んだらいったいどうすればいいのだろう」と思ったとしたら、言葉に言い表せないような恐怖と不安に襲われるに違いありません。
そこで今回はお金がない・貯金がなくても借金をせずにお葬式をする方法について紹介します。
これを読めば、あなたが今抱えている不安も少しは軽くなるかもしれませんよ!
お葬式のために借金するべき!?
周りに相談をする人がいないとなると、いざお葬式となった時にあなたの事情を理解してアドバイスをしてくれる人がいないということですよね?
私自身がお葬式の現場で働いているので、お葬式の費用を準備することにも困っている人をたくさん見てきています。
でも葬儀社のスタッフはいい人もいれば悪い人もいます。
お金がないと分かっていても、売り上げのために見積金額を高く設定する人もいます。
特に喪主であるあなたが真面目な人だと分かれば、その性格に付け込みます。
あなたには今準備が出来るお金がないだけで、責任感がないわけではないですよね?
ですから「親のお葬式のための費用なのだから借金をしてでも支払わなければいけない」と思うのではないですか?
そんなあなたの真面目な性格を見抜いているからこそ、見積金額を高くしても「確実にお金を回収できる」と確信する人も葬儀スタッフの中に入るのです。
しかもこういう葬儀スタッフが担当した場合、あなたが費用で悩んでいるのを見ると「家族のためにできるだけのことをしてあげましょう。私たちもできる限りのことをしますから」と声をかけてきます。
このセリフを聞くと、真面目なあなたは「家族は私しかいないのだから、葬儀屋さんの言った通り精一杯のことをしてあげよう」という気になるはずです。
でも、これははっきり言いますが「営業トーク」です。
このセリフに流されてあなたが契約をしてしまうと、本当であればもっと費用を抑えることが出来るはずなのに高い葬儀費用を請求されてしまう可能性があります。
いざお葬式が終わって葬儀社から請求書が送られてきたとき、あなたは予想もしない金額にビックリするでしょう。
それでも真面目なあなたは、その責任感の強さから「何とかお金を準備しなければ…」と思うはずです。
ではそのお金はどこで準備するのでしょう?
まさかあなたはお葬式のために借金をしようと思ってはいませんか?
・お葬式は「死んだ人のため」ではなく「残されるあなたのため」にするもの
お葬式では「亡くなった人のために何が出来るか」ということがクローズアップされますが、お葬式の現場で長く働いている私に言わせるとそれは間違いです。
確かにお葬式は誰かの死を弔うために行うことです。
遺体を火葬するだけでも本来であれば問題はありません。
お金がないことを理由にお葬式を行わず遺体を放置するのであれば、それは立派な犯罪です。
でもお金がなくても法律で定められたとおりに遺体を処理(火葬すること)し、遺骨を処理(納骨すること)するのであれば法律上は何も問題はないのです。
でもこれだけであれば、いくら何でも寂しすぎると感じますよね?
ではここであえてあなたに質問をします。
あなたはなぜ今「遺体を処理し遺骨を処理するだけのお葬式」を寂しすぎると感じたのでしょうか?
多分そこには家族として一緒に生きてきた時間が関係しているのです。
家族として同じ時間を共有したからこそ思い出があり、その思い出を作った人の姿かたちがこの世からなくなってしまうからこそ「せめてその前に何かしてあげたい」と思うのです。
これがお葬式です。
でもそれすらもお金のために人並みのことが出来ないと感じたから「寂しすぎる」という感情が生まれたのではありませんか?
ただその気持ちは痛いほどわかりますが、お葬式の本質からいえばまちがっています。
自分のお葬式のために家族が借金をするのを望む親は一人もいません。
もしもその場で何かあなたに伝えるとすれば、「無駄なことにお金をかけずにこれから一人でしっかりと生きてほしい」と願うはずです。
ただその時が来た時、その言葉をあなたに直接語り掛けてくれることはありません。
だからその時が来た時にあなたはそのことをすっかり忘れてしまい、葬儀社から言われた「亡くなった人のために」という言葉に頭の中を完全に支配されてしまうのです。
ここで改めてはっきりといいます。
お葬式は「残される人のためにするもの」です。
残される人が納得しているのであれば、どんなお葬式であっても立派なお葬式です。
規模やスタイル、費用などは全く関係しません。
あなたが納得できれば良いのです。
だから借金をしてまでお葬式をする必要などないのです。
借金をしない範囲であなたがお葬式をしてあげることが、家族として本当にしなければいけないことなのですよ。
葬儀社に支払うお金以外にも必要な費用がある
お葬式のお金というと葬儀社に支払うお金のことをイメージすると思いますが、それは違います。
葬儀社に支払うお金は、あくまでも「亡くなった直後から火葬が終わるまでにかかる費用」です。
もしも火葬して遺骨を埋葬するだけのお葬式であれば、「葬儀社に支払うお金=お葬式のお金」となります。
でもお寺を依頼するのであれば、この費用は葬儀社に支払うお金の中に含まれません。
お寺を依頼するかどうかは喪主であるあなたの希望次第です。
依頼してもしなくても、お葬式をすることに何の支障もありません。
ただ宗教的な儀式は、お葬式のような人の死に立ち会う場面では大きな支えになります。
たとえ簡単なお経をあげてもらうだけであっても、その瞬間あなたは「ここまでやっておけばきっと大丈夫」と思えるはずです。
この感情は、お葬式が終わった後にやってくる悲しみと向き合う時に役立ちます。
ただし「絶対必要なもの」ではないわけです。
あくまでも喪主の希望で依頼するのです。
でもそれをあえて依頼するのですから、お願いをすればお金が必要になります。
最近では僧侶の人材派遣サービスもありますのでこれを利用すれば3万円で読経供養をしてもらうことが出来ますが、それでもこの費用は葬儀社に支払うお金とは違うので別途準備が必要です。
・火葬料金も必要
火葬をするためには火葬場の使用料金を支払う必要があります。
火葬料金は火葬場を運営している自治体によって違いますが、基本的に使用する前までに現金で一括払いする必要があります。
ただし火葬費用は亡くなった人が加入していた健康保険によって原則、返金されます。
(正しくは「葬祭扶助」といい、申請することで受給できます)
でも手続きや受給は葬儀終了となりますので、家族があらかじめ現金で準備する必要があります。
・お墓がなければ遺骨安置量もかかる
お墓がない場合、遺骨をどこに納めるのかが問題になります。
火葬が終わると自宅に遺骨を連れて帰り四十九日法要までに納骨をするのが一般的ですから、お葬式当日までにお墓がなくても特に問題はありません。
でもいつかはお墓に納める必要があります。
ただしお墓がないのであれば、「一時遺骨を預ける」「納骨堂を利用する」「墓を建てる」「合祀墓に埋葬する」などいずれかの方法をとらなければいけません。
もちろんそれには必ずお金がかかります。
「○○日までに遺骨を納骨しなければいけない」ということはありませんが、遺骨をずっと自宅に安置しておくのはあまりおすすめしません。
もしも納骨をしないままあなたに何かあったとしたら、自宅に残される遺骨の行き先は「無縁墓」です。
そうならないためにも、お葬式の費用を少しでも抑えて遺骨の安置先(納骨先)にかかる費用を準備することが大事なのです。
カード払いOKの葬儀社なら借金をしなくてもお葬式が出来る
最近ではお葬式の費用もカード払いが出来るようになってきました。
もちろん対応している葬儀社はまだ限られていますが、カード払いを利用することによって借金をしなくてもお葬式の費用を支払うこともできます。
もちろん用途が限定されないローンを利用するという方法もあります。
カード払いと同じく手元に現金がなくてもお葬式の費用を支払うことが出来ますが、利用するためには申請が必要です。
しかもローン申請には時間がかかりますので、葬儀費用の支払い期限までにお金が準備できないこともあります。
その点カード払いの対応をしている葬儀社を利用すれば、面倒なローン申請や手間のかかる手続きをしなくてもお葬式費用を準備することが出来ます。
もちろん現金が手元になくても支払いは出来ます。
ただカード払いにすれば必ず金利が発生します。
ですから本来支払うべき葬儀費用よりも実際に支払うお金(総額)は高くなります。
借金をしなくてもお葬式をすることが出来る便利な方法ではありますが、金利が付くため支払総額が葬儀社からの請求額よりも高くなることは理解しておきましょう。
まとめ
お葬式は借金をしてまでするものではありません。
できる範囲でお葬式をすれば、問題はないのです。
ただ冷静な判断をすることが難しいのがお葬式ですので、身近に相談が出来る人が1人いると心強いはずです。
お金に関しても「○○万円までしか準備できない」と言っておくことも、借金をせずにお葬式をするための大事なポイントです。