お葬式に数珠はなぜ必要なの!?意味を知ればマナーもわかる!

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仏教式のお葬式の場合、必ず必要になるのが「数珠」です。

でも普段からお寺とお付き合いがない人や初めてお葬式に参列する場合は、数珠の準備をしていないこともよくあります。

そんな時にふと疑問に思うのが「お葬式に数珠は本当に必要なの?」ではないでしょうか?

そこで今回は「お葬式でどうして数珠が必要なのか」という疑問に対して、数珠の意味や持ち方、選び方のポイントを解説していきます。

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お葬式に数珠はなぜ必要なの!?

お葬式は「無宗教式」でない限り、何らかの宗教的な儀式を行います。

こうした宗教的な儀式の際にはあらかじめ決まった儀礼道具があります。

仏教の場合は儀式に必要な道具のことを「仏具」といいます。

仏具には宗派によっても違いがありますが、共通しているのが「数珠」です。

 

・数珠はもともと厄除・魔よけのお守りだった
仏教における仏具は、仏様に拝礼する際の道具という意味があります。

仏教の仏様にはたくさんの種類がありますが、数珠にもその一つ一つに仏様が宿っているといわれています。

仏教では一般的な社会のことを俗世と呼びます。

俗世は仏様がいらっしゃる世界とは異なり、様々な煩悩が付いて回ります。

この世を生きている限り人間は百八の煩悩に振り回される存在といわれています。

それぞれの煩悩にはそれらをつかさどる仏様がいると考えられており、数珠を身に着けることで仏様が人間の煩悩を全て引き受けてくれるといいます。

つまり数珠は本来、様々な煩悩に振り回されることのないように仏様に守ってもらうためのお守りのようなものだったのです。

 

・お葬式で数珠を持つ意味とは?
厄除け・魔よけの意味がある数珠ですが、もとを正すと「仏様に礼拝するための道具」という意味があります。

仏様は大変位の高い存在です。

ですからその仏様に礼拝する際に失礼に当たらないようにするために身に着けるという意味があります。

ちなみにお葬式において亡くなった人は「仏様」と呼ばれますよね?

この呼び方は宗派によっては正しい解釈ではないのですが、どのような解釈であれ現世で生きている人と比べれば故人は尊い存在です。

つまり仏様に敬意を表すのと同じように、亡くなった人に対しても敬意を表するという意味がお葬式の数珠の意味にあります。

 

・数珠を持たずにお葬式に参列するのはマナー違反!?
本来の意味で言えば、仏教式でお葬式をする限り宗派が定める数珠をもって参列する必要があります。

ただし現代においては数珠に対する考え方も変わってきました。

そのため日蓮宗以外の宗派であれば共用できる「略式数珠」があります。

略式数珠は本式数珠とは違いますが、日蓮宗以外の宗派では認められているため持っていてもマナー違反とはなりません。

 

では「数珠を持たずにお葬式に参列することがマナー違反に当たるのか?」という疑問ですが、この答えは「持っていなくてもマナー違反とはならない」といえます。

ただしお葬式における数珠には「故人に対して敬意を表する」という意味があります。

ですからある程度の年齢になったらお葬式におけるマナーとして身に着けておく方が良いでしょう。

数珠ブレスレットをしていれば数珠を持っていることになる?
最近、アクセサリーの一つとして数珠ブレスレットを身に着ける人を見かけることがあります。

「数珠ブレスレット」というわけですから、一見すると「数珠の代用品」というイメージもあると思います。

でもこれはお葬式のシーンでは「アクセサリー」としてしか見られません。

日常生活の中でお守り代わりに身に着けるのは問題ありませんが、お葬式のシーンで数珠の代わりに数珠ブレスレットをするというのは間違いです。

さらにアクセサリーとしての意味で取られるため、周りの反応としてもあまりよくありません。

 

・略式数珠のサイズってどうなの?
本式数珠は、人間の煩悩の数である108個の玉が使われています。

これを簡略化したものが略式数珠なので、ベースとなる弾の数は108個となります。

最も大きなサイズは108の半分である54個ですが、ほかにも36個(3分の1)・27個(4分の1)・18個(6分の1)があります。

ただ最近では手の大きさに合わせて略式数珠を選ぶという人も増えているので、22個または25個という略式数珠もあります。

 

・最も高価な数珠の材料は?
仏教では菩提樹は聖なる木とされています。

ですから菩提樹の実は「最上の材料」と呼ばれ、よく使われています。

 

・もっとも珍しい数珠の材料は?
昔から仏教では香木を珍重してきました。

香木の中でも高貴な香りがするといわれているのが「沈香」「伽羅」「白檀」ですが、これらはほとんどとることが出来なくなってきているので値段も高いですし非常に貴重な数珠とされています。

 

・天然石で最もスタンダードなのは水晶
パワーストーンとして人気がある天然石ですが、中でも最もスタンダードなのが水晶です。

女性用の数珠というイメージがありますが、そもそも水晶には「千億倍の福」という意味があるので昔からとても人気があります。

 

・数珠は人に借りてはいけない
急にお葬式に行くことになったからといって、誰かに数珠を借りるということはやってはいけません。

そもそも数珠には持ち主の魔よけ・厄除という意味がありますから、「数珠を借りる・貸す」ということは「仏様の加護を貸し借りする」ということになってしまいます。

ですから数珠がない場合でも誰かに借りるということはマナー違反なのです。

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数珠選びのポイントを教えて!

特定の宗派を信じているのであれば、宗派が定める本式数珠を準備するのが一番です。

ただしお葬式のために数珠を買うのであれば、日蓮宗以外の宗派であればどの宗派でも使うことが出来る略式数珠を購入するのがおすすめです。

略式数珠の場合は自分の手の大きさなどに合わせて玉の数や色・房を選んで問題ありません。

ただし数珠には男性用・女性用があります。

それぞれの違いは玉の大きさなのですが、見た目の印象が変わるのでこれだけは注意しておきましょうね。

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・子供用の数珠もある
子供にもお数珠を持たせたいというのであれば、子供用の数珠を準備すると良いでしょう。

子供用の数珠は、幼児・小学生向けの数珠と中・高校生向けの数珠に分かれます。

幼児・小学生向けの数珠はサイズも小さく、色や房も子供が好きそうなものになっています。

中・高校生向けの数珠は幼児・小学生向けの数珠よりもサイズが大きい上に、落ち着いた色や房が付いているのが特徴です。

いずれも略式数珠で構いませんので、手のサイズや子供の好みに合わせて選ぶと良いでしょう。

 

・値段の相場は?
長く使い続ける数珠が欲しいのであれば、仏具店などで購入するのが一番です。

この場合は1~3万円が相場です。

お葬式のために準備をするのであれば、デパートや紳士服店、スーパーなどのブラックフォーマル売り場で購入するのがおすすめです。

3000円前後で見た目もしっかりしたものが手に入ります。

数珠のほかにも数珠ケースや袱紗なども販売しているので、小物類を一式そろえたい時におすすめです。

 

ちなみに100円ショップでも数珠は販売しています。

こちらも取り扱っているのは略式数珠ですが、1回きりの使用であれば十分です。

ただし「紐が切れやすい」「見た目が品祖」という意見もあります。

「その場しのぎで構わない」という人にはお勧めですが、長く使い続けるというのであればあまりお勧めできません。

 

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数珠の持ち方や使い方は?

・持つときは左手

持ち歩く際は、左手に持つのが基本です。本数珠の場合は2連にした状態で持ちます。

 

・合掌するとき

合掌をする時は、数珠をかけ両手を合わせた状態から親指だけを外すのが正式です。

ただ略式数珠の場合は数珠のサイズが小さいですから、左手だけに数珠をかけても構いません。

この場合も親指は外しておきます。

 

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まとめ

お葬式に参列する際に数珠をつけるのは、仏様(故人)への敬意を表す意味があります。

ですから持たずに参列するよりは、数珠をもって参列した方がより丁寧な印象を受けます。

選ぶときは、略式数珠から気に入ったものを選ぶのがポイントです。

お葬式だけでなく法事などでも使うことが出来るので、社会人になったらブラックフォーマルを準備するのと合わせて数珠も準備しておくとよいでしょう。

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